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同時発音数って、なに?

少しだけ、ややこしいので、面倒な人は読み飛ばしてくださいな。
一番シンプルに考えれば、まさに16音を同時に鳴らせれば問題はないのです。ところが、、、。

ひとつの音色を発音するのに、ひとつだけの音で出来ているのもありますが、中には、2つも3つもの音を混ぜ合わせて楽器の音色として表現しているのが存在します。

ここでは、極端な例として1音色で1つの音符を発音させるのに3つの音を混ぜている場合を考えてみます。「ド」の音を鳴らすのに3、使われます。和音にした場合「ドミソド」と4つの音を重ねるとすると、なんと、ここだけで3×4で、12音となります。これを1ポート目に割り当てます。

2ポート目には、違う音色としても、同じように、やはり1音につき3つを使うとして、同じように和音を同じタイミングで鳴らすには、+12で24使われます。

以下、同じ内容で順にポートを割り当てていくと、3ポート目で36.4ポート目で48.5ポート目で60。6ポート目で72になってしまいます。まだ10ポートも余ってるのにもかかわらず、この段階で64を超えてしまいました。

もし同時発音数を超えてしまった場合、実際の音は、どうなるのでしょうか?後から発音させた音色を優先的に扱うので、この場合だと、1ポート目の音が犠牲になり、作者の意図通りの和音が鳴らずに、音が消えてしまうのです。

これが16では足りない理由となります。
上に書いたような極端な音の使い方をしなくても、普通に何も考えずに音色を選んだり和音を重ねたり、あるいはわざと音色を重ねたりしてデータに工夫を加えているうちに、知らずに64を超えてしまっていて、再生させたら、思った通りの響きが出ていなかったり、処理が追いつかずにテンポが一定でなかったりとなります。

これがハード音源の処理能力を超えてしまった使い方となります。
そうならないように、ハード音源に優しいMIDIデータを作るように心がけると、響きやテンポ変化も作者の意図通りに発音してくれるし、聴いていてもスッキリとした印象を持たれるでしょう。

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