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トラックって、なに?(2)
テンポの「もたつき」に我慢できずに実現させた手段の続きです。
リズムやテンポには重要なリズムトラックが送られてくるMIDIデータが、10番ポートという妙に半端な順番になっているのを変更できないか?例えば、いっそのこと1番ポートへ。
そうするには、コンダクタートラックでの音源への宣言(設定)が必要になります。
1、1番トラックをリズムトラックとして使えるように変更しますよ。
2、その1番トラックを1番ポートに割り当てるので、一番最初に音源で処理して発音させてね。
3、元の10番トラックと10番ポートは、リズムトラックとしてではなくて、普通の音色用に使っていいよ。
こんな手を使ってハード音源をだまして「もたつき」解消を達成したクリエイターが存在しました。余談は、ここまでにして本題に戻りましょう。
トラック数が16よりも多い理由でしたね。ストリングスの音色を例にしてみましょう。
普通なら「ドミソ」という和音を1小節の中で発音させれば問題はありません。それぞれの音の強さが違っても、それぞれの音で強さ設定(数字)を変えれば表現出来ます。
そうして曲の最後まで打ち込んだとして、真ん中の「ミ」の流れだけを曲全体で小さくしたいとなったら、どうなるでしょうか?最初の小節から最後の小節までのストリングスの中間の音の強さの変更だけを、延々と続けなくてはなりません。このことを最初から見込んで、作っておけば良かったとなりませんか?
手間なく、中間のラインの音だけを丁度良い強さに調整できたら、すごく楽だったと思います。
そのためには、「ドミソ」という和音を1つのトラックに入力しないで、3つのトラックに分けてしまえばいいでしょう。
具体的には2トラック目に一番上の「ソ」のライン、3トラック目に中間の「ミ」のライン、4トラック目に一番下の「ド」のラインとして曲の最後まで入力します。そして、この3つのトラックの音色は全部ストリングスで、使用ポートも同じ2番としておきます。
出てくる音は、トラックを分けない時と分けたときで同じ結果です。
効果は調整する時の便利さに発揮されます。先ほどの例で書いたように、中間のラインの流れだけを曲全体で弱くしたい、となったら、そうトラック3を選択して全部の音をいっぺんに弱くするか、あるいはトラック3のボリュームを小さくすれば、簡単にバランスの調整が出来るようになります。
このように1つの音色でもトラックを分けて入力することが調整や加工の便利さとなって有益です。
そして、これがポート数の16よりもトラック数を多く必要とする大事な理由だったのです。
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