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音強(ヴェロシティ)って、なに?

コンピューターの世界ですので、ここでも128が出てきます。
その音の強さを「0~127」で指定することになります。

0だと音が鳴りません。127だと、その音色で一番強い音が鳴ります。
音情報の入力の時、全て127で入力したくなりますが、通常は80で入力すると良いでしょう。これは後から他の音と比較して、表情付けのために、更に強くする余地を残しておくためです。

ヴェロシティにおいては、むしろ音色ごとの特性のことの方が重要となります。ここでは例としてピアノ音色とストリングス音色を取り上げてみましょう。

ピアノの場合、比較的ヴェロシティと実際の鳴り方が、私には連動している印象があります。
30~50位だと「鍵盤に指を乗せて弾く」感じで、110~127だと「鍵盤に伸し掛かって弾く」感じ。

ところがストリングスの場合は、実際の鳴り方と連動させる時は、25~30位低い数字が丁度良い。
「弦をソッと擦ってるような感じ」を出すには、小さめの数字を指定した方が良さそうです。

こんな風に、音色によって「使い易い数字の幅」が一定でないし、人によって、その感覚も変わります。
ハード音源によっても、実はこれが「クセ」として独特の持ち味を発揮している部分なのです。

なので、この音色は、このヴェロシティの範囲で使うという「自分独自の設定」を見つけることが最重要となります。

ヴェロシティで私が特に気を付けている事は、和音の場合の数字の違いかな。これを実行すると和音が綺麗に響きますので、ぜひ取り入れてみて下さいな。

右手で「ミソド」という3つの音からなる和音の場合なら、下から「中小大」と差を付けます。
「60、40、80」にしてみて、後は前後関係での微調整となります。

同時に左手でも「ドミソ」という和音を鳴らすなら、「大小中」と右手とは逆の差を付けます。
「80、40、60」にしてみて、後は前後関係での微調整となります。

和音の時の数字の差については、ピアノ、木管楽器、ブラス、ストリングス等、何にでも応用可能
この辺を丁寧に加工していくと聴いていて、より自然な和音になってくれます。是非お試しあれ!

最後に、音の強さについては、調整方法として、あと2つ新しい言葉が登場します。

1.ボリューム
各トラックごとの音量で、トラック間のバランスを取る時に使われます。

2.エクスプレス
各トラックごとにフレーズ感を表現するために、クレッシェンド(だんだんと強く)やデクレッシェンド(だんだんと弱く)で使われます。

そして重要なのは、曲の最後でフェイドアウトさせたい時には、曲全体のボリュームを下げていったり、各トラックごとにボリュームを下げるのでなくて、このエクスプレスを変化させてフェイドアウトさせること。

次回は、私がDTMで使っているハード音源の機種について、具体的に書いていきますね。どうぞ、お楽しみに!


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