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97)10/08/Remember Me

父が亡くなってからもう20年以上になるが、実家では毎月月命日にお経をあげてもらっている。父が亡くなった日付通りではない日もあったが、ほぼ欠かさず行っている。

毎月来てもらうなんて、そこまで律儀な人もこのご時世、少なくなっている代わりに、お盆の時期は読経をお願いする人も多いようで、お坊さんも忙しいらしい。

今年のお盆は仕事で実家には帰れず、行事を母が一人で済ませてくれた。
ちょうちんを出したり、仏壇を飾ったり手間をかけてるのに、約束の時間からは遅れるし、お経を読む時間もかなり短縮されるらしく、毎年母がチラッと不平を言う。お盆はいつもよりはたくさんお礼を包んでいるのに、という気持ちもどこかにあるのかもしれない。ただ、この恒例の話を聞くのは嫌いではない。

父が帰ってくる、というリアルではないがそういう前提で行っている行事と、現実的、物理的なことが入り混じってて、いつも不思議な気持ちになる。映画やドラマみたいに、それを本当にお化けになって父が見ていたら、さぞ面白かろうと想像する。

行事や風習は面倒だし、何故やるのか?と突き詰めればやらなくてもいいし、行かなくてもいい。でも、あればあるで楽しいし、郷愁に浸れて気持ちが地に着いていくというか、ホッと静かに落ち着いていく。人を想うというのは自分にとっても相手にとっても大切な時間だなぁと思い出させてくれる。

NHKの『ファミリーヒストリー』という番組のエンディングで流れる、くるりの“Remeber me”、この曲がきっかけでくるりを聞くようになった。
シンとした気持ちになる。大好きな曲。

#くるり #Remeber  me  #お盆 


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