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いざ未来へ(650文字)

 男はついにタイムマシンを完成させた。

「やったぞ。これで一儲けできる。早速未来に向かうとしよう」


 男はマシンの行き先を1000年後にセットした。


「いや、まて。着地点がどこになるかわからないのが不安だ。溶岩の中なら即死だし、目の前に侵略者がいても殺されてしまう。広大な海にでも放り出されては、溺れて何もできない」

 男は研究室に戻り、自分の開発した特殊な服に着替えてきた。

「この服なら、灼熱にも耐え、水にも浮く。肩のスイッチを押せば透明人間になり、侵略者にも見つかるまい。よし、今度こそ。いざ未来へ」


 男はマシンのエンジンをかける。


「いや、まて。未来の世界だ。物騒な奴も多いはず。武器をいくらか持っていこう。言語が変わっているかもしれない。翻訳機も必要だ。金も持っていこう。高く売れるかもしれない」

 男は準備に準備を重ねた。

「もう心配事はないだろう。いざ、未来へ」


 男はレバーを握る。


「いや、まて。そもそも未来の世界が存在しないのでは?環境問題が悪化して大陸は全て海に沈んでいるのでは?隕石の衝突で地球はこっぱみじんになっているのでは?ええいキリがない。覚悟はできてる。いざ未来へ」


男はレバーを傾け、未来へ向かった。

 

 そして1000年後の世界へ到着。 


「うぅっ、あ、あぁ、く、くるしぃ。い、息が、できないぃ、、、。失敗だ、、、。早く戻らな、けれ、ば。し、しんでしまう」

 男はもがきながらも、再びマシンに乗り込み、なんとか現代に戻ってきた。


「なんてことだ。あれではどうしようもない。こんなにも空気が汚いとは、、、」

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