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がん細胞が光って見えたら、早期発見が可能だし手術の精度が向上するでしょうね。期待の技術です。

私の母は40代前半の時に子宮筋腫の手術をして、開腹したら卵巣に小さなガンが見つかって同時に取りました。
偶然でしたが、子宮筋腫の手術がなかったら発見が遅れたと思うので、ラッキーでした。

その話を当時の会社で話してたら、同僚のお母さんが子宮筋腫の手術を迷ってたけどウチの母の事例を聞いて同僚が説得して手術したら、その方も卵巣にガンがあったそうで… ( ゚Д゚)。
まさか、の展開でした。

体調に変化がないうちの早期発見は難しいかもしれませんが、技術の発達で検査の負担が少なくなれば、検診を受ける人も増えるかも?

下記記事の技術は、ガンの診断を受けて手術する時の”ガイド”になると思いますし、取り残しを防ぐために期待したいと思います。

記事引用。
停電した真っ暗闇の中でもオペを遂行する、天才外科医ブラックジャック。残念ながら現実の世界では、手探りだけで手術するのは不可能なようです。むしろ、外科医が最も欲しいのが「光」。医療をめぐる技術の進歩は、まさに光を求めてきた、という側面もありました。そして今、患部そのものが光るという「術中蛍光イメージング」が実現され、がん治療は大きく変わろうとしています。

(略)

これからお話しする「蛍光ガイド手術」は、「光」のさらなる応用であるという点で、手術の成り立ちに沿った進化だと言えるでしょう。この最新の手術では、患者さんの体内でがん組織や血管、臓器が発する「蛍光」で「肉眼では見えにくいもの、あるいは見えないもの」を可視化し、安全性と確実性を向上させるために役立てます。”See more, do more”-医療用の蛍光観察装置を販売する海外メーカーのキャッチコピーはまさにいい得て妙であり、私自身、この蛍光イメージングの効果を毎日手術室で実感しています。

蛍光ガイド手術は今や世界中に広まりつつありますが、その発展に日本の外科医・研究者が大きな役割を果たしてきたことも付け加えておきます。

術中蛍光イメージングの主役を務める薬剤は「インドシアニングリーン(ICG)」です。

この緑色の色素は、静脈注射されると全身を循環した後に肝臓に入り、肝機能が良い人ほど早く胆汁中に排泄されます。ICGは、この「胆汁排泄性」により、古くから肝機能検査用の試薬として臨床の現場で活躍してきました。皆さんの中には、「クリームソーダの原液」のようなICGを10mLも注射される、少しドキッとする肝機能の検査を受けた方がいらっしゃるかもしれません。

一方、蛋白と結合したICGに励起光を照射すると近赤外領域の蛍光を発する性質があることも、以前から知られていました(図「ICGによる蛍光イメージングのしくみ」)。

この蛍光波長は肉眼では見えませんが、生体組織を5〜8mmの深さまで透過できるので、ICGには深部観察用の造影剤としての応用も期待されていました。そして今世紀に入り、近赤外の蛍光を可視化する手術用のイメージングシステムが販売されると、ICGを用いた蛍光イメージングは心臓の冠動脈バイパス術で吻合部の血流を可視化したり、乳がんの手術で脂肪の中に埋まったリンパ節を探し出したりするために次々と応用されるようになりました。


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