元バイト先に完全に辞める挨拶をしてきた。 仲良い店長だったからか、わたしが飛び降りたことは察しているようだった。 口数が少なく気まずそうな店長を労うように わたしはたくさんのポジティブな言葉を言った カウンター越し、換気扇で聞こえにくいので「言った」というより「叫んだ」 一生懸命、元気なわたしを演じて、叫んだ。 店長の料理はもちろん 店長が趣味で書いている小説のことも褒めに褒めまくった。 「生きていてよかった」なんてことも大きな声で叫んだ。 上機嫌になった店長は、
みんなは、誰も見ていないときにゴミを捨てたり回収して捨てるために持ち帰ったりしたことはある？ 私は今日はじめて、電車に置きっぱなしにされたゴミを拾い回収した。 私がヘルプマークを付け、杖を付いていると気づいてもなお、優先座席を譲らない若い男たちがようやく降りていったあとの、その席に落ちていたゴミだった。 優先座席の意味を理解していない上に、ゴミを残して去っていくなんて… 紳士とはほぼ遠い存在ね。 ゴミを拾ったのは、ちょうど使わないビニール袋を持っていたこと、そして優先座
首吊りをしないように、と結束バンドで縛られたコードたち。 よくあるんだろうね。 「いやいや、そんなことしなくていいのに」と思っていたが、気が狂ってカバンの紐で首を絞めた時もあったので、正解だったのかもしれない。 老人ばかりの病棟に、飛び降りを失敗したという同年代くらいの女の子が入院してきた、という話を聞いた。 孤独で寂しかった私はとても嬉しくて、友達になりたい、話したい、と思ったが その女の子は今の現状を受け入れられていないようで リハビリにも非協力的だった。 息抜き
寝たきりだったので、もちろんトイレには行けなかった。当たり前のことが出来ない。 オムツを履いて、用を足したら看護師さんにオムツを変えてもらう。 最初こそ恥ずかしかったが、もうどうでも良くなっていた。 尿道カテーテルを入れていて、それがとても痛かった。普通は痛くないはずなのだが、座る姿勢になると陰部に針が刺されたような感覚。 車椅子に乗れるようになり、介助ありだがトイレもなんとか行けるようになった。 両足と右手に体重をかけてはいけないので、車椅子から便座に移動するのが本当に難
ご飯は唯一の楽しみだった。 徐々に固形物が食べれるようになり、メニューが2択から選べるようになったが、何かの手違いでその要望が通らなかった日は一人で泣いた。そのくらい、ご飯だけが楽しみで生きがいだった。 ある日親が面会に来て、チョコレートを差し入れてくれた。 久しぶりに食べたチョコレートの味は衝撃的なものだった。 脳に電気が走ったような感覚。脳汁がジワジワと溢れ出るのがわかる、実に甘美で、砂糖は依存性のある麻薬なのだと再認識した。 戦後の日本で子供たちがチョコレートをせが
初期の頃にいた個室は、カーテンを開けても外が見えなかった。 掃除のおじちゃんが「今日も暑いねー」と声をかけてくれるが、私はクーラーの効いた部屋で過ごしていたから、その年の夏の暑さを知らない。 窓に鳩がとまった日はとても嬉しくて、ずっと眺めていた。外は暑いの？空を飛ぶのは楽しい？私も飛んだんだけど、覚えてないんだ、などと話しかけている間に、何も知らない鳩は飛び立ってしまう。 私はナースコールを押し「寝返りが打ちたいです」と寝返りの手伝いをしてもらって、窓から目を背けた。
覚えている最初の記憶は、おそらくICUにいる時。 ナースコールが落ちてしまって、でも手も足も動かない、首しか動かせない状態でパニックになり、助けてと泣き喚いていた。 ナースコールを探すのに首を必死に動かし、それが癖になってしまったのか、ナースコールを手にしてからも首がもげるくらい上を向いていた。 首が痛くても、上を向くのを辞められなかった。 夜中にパニックを起こし、「上を向いちゃうんです、助けてください」と看護師さんに訴える。 深呼吸して、ナースコールはここにある、大丈
マズローの５段階欲求を知っていますか。 人の欲求は5段階に分かれていて、下の段階欲求を満たせれば上の段階欲求へ進むというマズローの説だ。 1つ目は生理的欲求。ご飯を食べたい、トイレに行きたいなど 2つ目は安全欲求。安心して寝れる場所が欲しい、治安のいい地域に住みたいなど 3つ目は社会的欲求。社会的な繋がりを求める、友達が欲しいなど 4つ目は承認欲求。褒められたい、認められたいなど 5つ目は自己実現欲求。勉強したい、何かをなしとげたいなど 人々の欲求は際限なく、増加していく
これを読んでくれている、私の知り合いはいるかな。 高校生の頃の、やる気満々な私を知ってる人は「まさか！」と驚いたかも。 正直、自分でもびっくりしてます。 人間ここまで変わるかと。 やる気に満ち溢れ、海外へ飛んだりイベントを作ったり、とにかく毎日寝る暇も惜しんで活動していた高校時代。 毎日が充実していた。 夢を叶えるために、受験も頑張って希望の大学に入れた。 けど、大学入って色々と変わってしまった。 コロナの影響もあり、サークルも思っていたのと違うし、授業で友達もできない
こんにちは！！ ほんとはケニア🇰🇪ボランティア編を書こうと思ったのですが その前にこの話を。 世界平和とか（笑） ボランティアとか真面目ちゃんがやるやつじゃん（笑） って思ってた私。 今では世界を変えるために活動してる。 ほんとに小さい頃は、発展途上国や貧困、紛争について漠然とした興味はあったんですよね。 でも、小・中学校で習う「平和」とかいうテーマの授業が綺麗事にしか聞こえなくて、徐々に興味も失われていき、 最終的にボランティアや社会問題について馬鹿にしていたほど、嫌
こんにちは、ほぼ毎日私服で学校行ってるから 制服の写真がまったく無くて焦ったうたです。 今日のnoteの題名は「高校生ブランドって強くね？」です。 題名の通り、高校生ブランドはすごいと思う。TABIPPOに入ってから多分1番言われたこと。 「高校生？！すごいね」 他都市にも名前が売れてた。 うたです！って言ったら、「もしかしてあの高校生の？」って。 大阪だけでも約80人くらいスタッフがいる学生支部の中で覚えられてるんです。 別にめちゃくちゃ活躍してるわけでもないし、
8/7〜8/16の10日間、FTCのスタディーツアーとしてアフリカのケニアに行ってきました🇰🇪 今回はそんなケニアの「生活編」ということで、ケニアでの日常をつらつらと書いていこうと思います。 まず、みなさんケニアがどこにあるか分かりますか？？ ここです！ちょうど赤道の真下！ こんなところにあるなんて…絶対暑いじゃん…と思っていましたが、ケニアの平均気温は20度前後。 標高が高いので、過ごしやすい気温になってます。夜は寒い🤧 私は、首都のナイロビから車で6時間ほどの「マサ
noteはじめました！ 8月から週1回のペースで思ったこととか1週間の振り返りを書いていこうと思います😎💫 なんでnoteはじめようと思ったのか？？それはTABIPPOのMTGで議事録を取った日、こう思ったんです。 「めちゃくちゃMTGの内容頭に入ってる！！」 この日は「本質的になろう」っていうちょっと難しめのワークがあって、 ホラクラシーとか聞いたこともないような言葉も出てきて、普通なら忘れてしまってたと思います。 でも、議事録を書いたり見直したりしていく中で自然と
