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竹の節

生きていると色んなことが起きる。

「仕事の9割は辛いこと」
そんなことを言うビジネスパーソンもいる。人生の8割が仕事だとしたら、少なくとも人生の7割以上は辛いということになる。わざわざ辛いことをする必要があるのは、その先に幸せだったりやりがいだったり、周りへの貢献をしていくためだろう。それにしても、辛いことは多いという事実は変わらない。

生きていく以上、7割以上(人によってはもっとかもしれないが)の辛さを乗り越えていく必要があるということは、乗り越える力が必要となる。そんな時、自分を支える要素となるのが、過去の強い体験だ。

先日、某人材企業の座談会に行った。先輩社員一人と学生三人で島を作って、社員の方がぼくらの経験に対し問いを繰り返し、どんどん深掘りしていってくれた。そこでトピックになったのは、「なぜ働くのか?」「働く上で大事にしたいことは?」という問いであった。それを考える上で、3つテーマが与えられた。

「過去、誇りに思えた瞬間」
「人生のどん底」
「ゆるぎない決意」
どれも、究極的な話が多くて、考えづらいものだった。

そんな時、先輩社員はこの3の問いの意味を、このように語ってくれた。

「これらの話は、竹の節みたいなもの。竹がその人の人生・キャリアだとして空に向かってまっすぐ成長していくが、時にはぶれたり折れそうになったりして、まっすぐ成長できないこともあるだろう。そんな時に、竹の節のように、支えとなる強い経験があると、しんどいときに折れずに守ってくれる。」

なるほど、と思った。なんで某人材企業をはじめ、いろんな会社はその人の過去の経験を聞いてくるのか。もちろん、それが再現性のあるものなのかを知りたいんだろうが、もっと大事なのは、その人何にがんばれて、何がその人を支えているかという点なのだろう。それはモチベーションとも言えるし、意志や情熱とも言えそうだ。

これまで竹の節となる経験をしてきたか、その節は太いものか、どれくらいの節がその人を支えているか。その支えているものを知ることで、この人は仕事がしんどかったとしてもへこたれないか、メンタル耐性があるかというところが見えるため、一緒に働けるかの判断ができる。

という具合に、問いの意図や企業が学生から聞き出したいことはわかった。しかし問題なのが、それをいかにして自分の中から探り出し、どうやって言語化するかという点だ。

ぼくは、まだ働く理由も、竹の節も、将来なりたい姿も不明瞭だ。ここを考えきれないと、行きたい企業には受からないし、万が一入れたとしても入社後活躍は見込まれない。

納得した人生を送るために、徹底的に自分と向き合って、就職活動を気持ちよく終えたいと思う。

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