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料理コンテンツ最強サブスク『Food Network Kitchen』

TVチャンネルによる、これからを生き抜くためのデジタル戦略が垣間見えます。
Food NetworkというUS大手のケーブルテレビチャンネルが、料理にまつわるアプリ『Food Network Kitchen』をローンチしました。

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アメリカに住んだことがないのでテレビ事情は詳しくないですが、どうやらFood Networkはとっても有名なテレビチャンネル『Discovery』の関連会社みたいで、昔日本で流行った『料理の鉄人』のアメリカ版『Iron Chef America』を放送していたそうです。

『Food Network Kitchen』は類似サービスがぱっと思いつかないような機能を搭載しているアプリケーションで、主に以下の4つが説明されています。

①有名シェフやインフルエンサーによる料理番組のライブ配信
②専門家によって作成された80,000に及ぶレシピの検索、動画の視聴
③食料品や調味料のデリバリー
④シェフへのQ&Aをリアルタイムにライブ配信

それぞれの機能が独立した形でならイメージはつきますが、それらがすべてひとつのプラットフォームに載っているというのがとてもおもしろい。①のライブ配信は朝の情報番組みたいだし、②はクックパッドやkurashiru的なレシピ検索、発見サービス、③はAmazonなどのECで④はライブコマースではないけど、インタラクティブなライブのサービスです。

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料理に特化したTVチャンネルが持っているレシピ、出だしから信頼感が半端ない。

年間プランだと月額4ドル、月間プランでも7ドル弱で初回90日はフリートライアルができます。

料理にまつわるペインは色々ありそうですが、課題解決だけでなくエンタメ要素を入れて楽しいものにしているのが大きなポイントかなと思います。ひとりだと飽きちゃうものをオンライン上でのライブ配信をおこなうことでだれかとやっている共同作業感を家でも演出できますよね。それは、自宅でスピンバイクでの運動ができるPelotonに近いのかもしれません。USの流れとしては、「自宅でなんでも楽しめる」というのがあるのかもしれません。

それの裏付けになるかわかりませんが、Amazon FireTVやAlexaとも連携しており、あらゆるデバイスでシームレスにコンテンツを楽しめるみたいです。複数のコンテンツとインターフェースにより、料理という体験を総合的に助け、楽しんでもらうための工夫がすごいなと思いました。

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残念ながらアプリがUSのみだったので、日本のAppStoreで試せませんでしたが、TVチャンネルという盤石そうなビジネスでさえ、とても今っぽいアプローチでユーザーを囲いに行くDX的戦略にはいろいろな学びがあるなと感じます。

Discovery inc.は今後も色々仕掛けていくみたいなので要チェックな会社ですね。

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