いそ

フィクションです。

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  • 15分間で考えて書くこと

    長考し続けてつまらない分を書いてしまうので、瞬発力でものを言ってみる。

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アメリカでbehavioral hospitalに入院した記録 ②

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    • 紐を買う

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      • 実家の二階

        私は大人になった今でも実家の二階が怖い。 小学生の頃、母の出戻りに付いて引っ越してきた祖父母の家が私の実家だ。築五十数年の日本家屋だが、祖母が改築魔でツギハギだらけに改築された家だ。 古いスケルトン階段の隙間から真っ暗な二階が見える。二階は元々母たちの子ども部屋で今は何も置かれていない。使われることのなくなった子ども部屋は、ほとんど改装されることもなく残っている。 昔は昼間2階に上がって遊んだりもしたが、昭和のまま時間が止まったような空間に違和感があり結局あまり寄り付かな

        • 理想の死に方を考える

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        アメリカでbehavioral hospitalに入院した記録 ②

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        • 15分間で考えて書くこと
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        記事

          東京の思い出

          上京した日私は、ロフトに登るハシゴに腰掛けてTBSラジオを聴いていた。 学生時代に借りていた田舎のアパートよりもずいぶんせまいアパートは段ボールで埋まり座る場所もなくなったが、ラジオからは新生活特集番組が流れ私もそれなりに気持ちが高揚していた。 いい歳して貧乏で、何も持ってなくて、将来のことなんか心配していなくて、ただ目の前のことが新しく無敵だった。 いつも池袋のジュンク堂で本を買って時間を潰し、お金がないからマルエツのもやしを食べてた。遊び方も知らないし友達もいないから

          東京の思い出

          死にたかった日の朝のこと

          うつをこじらせて実家に帰り、毎日ただひたすらに懐かしい街を歩き回ることしかできない時間を過ごしていた時。 ふと、高校生の頃よく行った街の外れの神社で首を吊ろうと思い立った。ロープをリュックに入れ神社に向かう。 名案だと思った。その神社は街を見下ろすところにあり、墓地と火葬場が直ぐ側にあり、かつて殺人事件の現場になったこともあり、なんだか死に場所にピッタリのような気がした。 着いてみると、朝の神社の空気は思ったより清涼で、石畳が白く眩しく私だけが場違いに思えた。本殿は記憶よ

          死にたかった日の朝のこと

          スプライトの飲み方

          私は全然炭酸飲料を飲まない人生を送ってきた。炭酸は喉痛いし、糖分は多いし、麦茶でいいなと思ってた。 アメリカにいる時、友人の友人がスプライトが好きだった。たまに一緒に御飯を食べると、アルコールを飲まない彼はいつもスプライトを飲んでいた。背の高い彼がコップを持ち上げず身をかがめてストローでスプライトをすするのがかわいいなと思っていた。 一年のアメリカ生活を経て、ファウンテンドリンクの使い方をマスターした私はスプライトを飲むようになっていた。糖分多いな、体に悪いなと思いながら

          スプライトの飲み方

          双極性障害うつ回復期のハワイ旅

          ワイキキビーチを端から端まで行ったり来たりして過ごした。 Hawaiiに行こうと思ったわけではなかった。 アメリカでの仕事を退職し、日本に帰るトランジットの途中のホノルル空港でパスポートを無くしたことに気がついた。空港内のあちこちのカウンターに問い合わせて見つからなかった。

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          双極性障害うつ回復期のハワイ旅

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          アメリカでbehavioral hospitalに入院した記録 ①

          4月末日、駐車場の屋上4階から飛び降りようとしているところを通行人に見つかり、そのまま保護施設に連れて行かれた。

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          アメリカでbehavioral hospitalに入院した記録 ①

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