"普通の人たち"の暴力性『コンビニ人間』(村田沙耶香・文春文庫)の感想
『ハンチバック』に衝撃を受けたので、過去の芥川賞作品も読んでみようと思い、2016年に芥川賞を受賞した、『コンビニ人間』を読んでみました。
『コンビニ人間』あらすじ 主人公の古倉は、世の中の多くの人が持っている”愛着”や”愛情”を一切感じることのできない、”普通から外れてしまった人”です。彼女は大学時代から18年間同じコンビニで働いていて、何も変化の生活を送っています。そこに中年男性の白羽が新しいアルバイトとして入って来ますが、彼はいわゆる今で言うところの弱者男性で、”普