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ウイポ9 2022 系統確立プレイ#8


1984年

ついに前作開始年である84年に到達しました。この年は古馬戦線でミスターシービーが、クラシックでシンボリルドルフが大暴れしている魔境です。TTGとテスコガビーやカブラヤオーに挟まれていた76年シナリオより多少マシとはいえ、自家生産馬で相手をするのは中々骨が折れます。

とはいえこれは確立プレイなので、古馬王道路線はそこまで重要ではありません。自動で三冠が取れるルドルフは所有してクラブに預け、手薄なダートや牝馬GIを使って確立したい馬の種付料を地道に上げていきます。

種付けはデピュティミニスターとヒズマジェスティを中心に、カロとアリダーを少数。種牡馬入りしたばかりのシルヴァーホークも付けます。この時期に付けた馬は90年代序盤の確立ラッシュ時期に種牡馬入りするため、牝馬の割り振りが非常に重要になってきます。

今年のWHCはBCターフ。勝ったのは欧州からの遠征馬ティーノソで、なんと欧州でただ1頭だけのヒムヤー系でした。母はバリモス産駒の高能力金札としてお馴染みのフリオーゾで、ヒムヤー・ハンプトン(ゲインズボロー)・ネアルコ(モスボロー)・ベンドアと零細血統の塊です。ヒムヤーはノボトゥルーとダノンレジェンドくらいしか日本に入ってこないので、芝馬なら牝馬を作っておくのは面白そう。

人気が出るとはとても思えない血統構成

ちなみにミスターシービーは史実通り春を全休して秋天を勝ち、JCと有馬記念はルドルフの二着と健闘。ルドルフは無敗で三冠を取ったにもかかわらずWHCへの招待が来ませんでした。なぜ……

12月になってから気づいたのですが、前年末にロックフェラ系が滅亡していました。SP種牡馬のフェアーウィンを導入せずチャイナロックを確立していると、大体このへんで滅亡します。ニックスもなければ分離が必要なほど伸びるわけでもないので、基本的には放置でいいはずです。

年末処理

トムフールとボールドルーラーの支配率が予想よりも高くなっており、確立ラインに近い気配がしたため、バックパサーとセクレタリアトの牡馬をすべて引退。成績上位の数頭以外は乗馬になりますが、1・2歳世代がそれぞれ10頭近く控えているためリカバリーは可能。両馬とも確立が難しい印象があったためかなり牝馬を割いていたのですが、流石に生産しすぎました。

繁殖牝馬は加齢に従って子出しに低下補正がかかるため、定期的に入れ替えが必要です。そのため、ある程度育った良血牝馬は因子付与ラインに到達していなくても引退させます。最短5年サイクルで血統を更新できるので母に因子がなくても娘に付けば問題ありませんし、繁殖牝馬も支配率に貢献するため、居ればいるだけ役に立ちます。

エタンが引退したのでPrivate化。息子のシャーペンアップと一緒に確立したいので、可能な限り現役種牡馬として引っ張ります。シンザンと引退年が被っているのが辛いところで、最強の戦士の後継作りは早めに着手しておきましょう(二敗)。

輸入種牡馬購入はなし。今年の大物はアーテイアスくらい。欧州時代にはフレームオブタラ(コロネーションS勝ち馬、サトノクラウンの父母)やラーファ(仏オークス勝ち馬、インヴィンシブルスピリットの母)を出したものの、輸入後は重賞馬を散発的に出す程度で振るいませんでした。

84年の確立馬はダマスカスとハビタット、昇格系統はオーエンテューダー系とサーゲイロード系です。

ダマスカス系

清々しいほどにスカスカの因子構成

ダマスカスが確立。世界2%(米国型)、父系継承SP系。82年頃から確立できますが、自家生産少なめで確立できるのはこの84年くらいからになります。

確立の手順

ダマスカスの引退は87年で、リミットまでかなり余裕があります。自家生産なしでの確立も十分可能です。

ダマスカス直子からプライヴェイトアカウント・タクラマカン・ハイランドブレイド、アクシピター産駒のベルデイルフラッター、ラバージョン産駒のイナノラバージョンを所有。いずれも素の能力が心もとないのでエディット強化しています。

プライヴェイトアカウントとタクラマカンは米国で種牡馬入り。ベルデイルフラッターは芝マイラーですが、米にはマイルレースが少ないので欧州所属に。イナノラバージョンは史実産駒がおらず種牡馬入りが不確定なため、芝ダート両刀にして日本で活躍させています。ハイランドブレイドは米国で活躍したのですが枠が足りず、あえなく乗馬になってしまいました。

プレイヤー生産の架空馬から2頭を種牡馬入り。それぞれルーラースミストレス、カルボナリアバヴ産駒です。ダマスカスは因子に乏しいため配合時の爆発力が稼げませんが、レイズアネイティヴやボールドルーラーの牝馬とはSP配合が成立するため相性がいい傾向にあります。ただしダート馬ばかり出てくるため、国内所属だと種付け料が稼ぎづらいです。

カットラスとジャッジャーは初期からいる種牡馬。ジャッジャーは80年に日本に輸入されます。カットラスはこの74年末で引退なので、これ以降に確立させる場合は80年産のデザートワインあたりで補填しましょう。

架空馬なしで引退ギリギリに確立させる場合は、上述のデザートワインに加えタイムフォーアチェンジ、スキップトライアル、オジジアン、パーソナルフラッグまでが使えます。どの馬も一線級ではないですが、うまく使えば高額種牡馬入りが可能です。

支配率

かなり過剰援護になっている

種牡馬頭数11頭、種付料合計11,200万(Privateの中身は1500万)。米国メインの世界2%としては過剰気味です。架空馬は1頭でよかったかもしれません。

ダマスカスの種付料が元から高く、産駒の活躍でさらに上がるため、史実馬を使い倒せば確立は難しくない印象。ただし父ソードダンサーとの同時確立を狙う場合、自家生産中心になるので難易度が非常に高くなりますね。

確立の影響

84年以降のシナリオでは、ダマスカスは無系で確立済み。父方のSP系を維持した状態で確立できるのは76年シナリオのみです。

ダマスカスの父系は先細りで、何も介入しなければ2000年代に滅亡します。ただし母系でダマスカスの血を持つ馬は非常に多く、特に史実・架空問わず優秀な繁殖牝馬にその血が含まれています。4代までしか参照されないウイポにおいても、パシフィカス・キャットクイル・コルヴェヤといった名繁殖が収録されていて、確立により繁殖の質を底上げできます。

また、ダマスカスを確立することで子系統テディ系に属する種牡馬は(プレイヤーが介入していなければ)欧州のペロー1頭のみとなり、全世界でテディ系が零細化します。子系統テディ系は様々な馬の母系に潜んでいるため、テディ系の零細化で完全型活力補完が成立する可能性が高まります。

ダマスカス自身も零細血統の塊であり、なおかつサブパラが異常に高く子出しも良いため、プレイヤー牧場用に繁殖牝馬を作るのもよいでしょう。父系を繋ぎたい場合は母父バックパサーでスピード因子持ちのプライヴェイトアカウントが後継にお勧めです。

バックパサーを確立すれば完璧な血統に

ハビタット系

母母が子系統スインフォードと珍しい構成

ハビタットが確立。世界2%(欧州型)、両親継承SP系。史実牡馬だけだと数が足りないので、自家生産馬が種牡馬入りし始める80年代中盤が狙い目です。

両親が同じ系統特性の馬の確立は初めて扱う気がします。内部処理的には母系継承のようですね。

確立の手順

ハビタットは86年引退。Privateに囲って後年の強い馬を使ってもいいのですが、今回は早期確立を目指しています。

アイルオブマン・ニホンピロウイナー・ハビトニーをエディット強化。アイルオブマンとニホンピロウイナーは所有し、確立の前年に引退させました。

ハビトニーは米国所属で所有不可。シアトルスルーと同年代ですが、DLCでシアトルスルーを所有しているため、できるだけ同じレースを避けるようにしました。とはいえ種牡馬入りから時間が経ち、種付料は下がり気味。

スティールハート・ホットスパーク・ヒッタイトグローリー・ハビトニーは輸入時に購入し、引退しないよう保護しています。

ハビタット直子から1頭、スティールハートから2頭架空馬を種牡馬入り。スティールハートは種牡馬エディットで真疾風配合の条件(勝負根性A+以上、瞬発D+以下)を崩さない程度に強化しました。

他にレッドジャガーやダブルシュヴァルツといった孫世代牡馬が使用可能で、確立をもう少し遅らせる場合はコンサートマスターも使えます。Private化するならばラガーブラック、ディスタントレラティヴ、ナルシスノワールあたりも利用できるので、自家生産なしでも確立可能です。

日本に輸入される種牡馬が4頭もいるため、気をつけていないと日本型で確立することが多いです。繁殖牝馬の父として優秀な血統であるため、産駒の芝適性を広めに保ちたい方は欧州型確立を意識したほうがいいですね。

支配率

欧州の支配率が結構ギリギリ

種牡馬頭数11頭、種付料合計8300万。このうち欧州繋養馬は5頭で、実は日本繋養馬の方が多いです。ニホンピロウイナーが欧州所属なので本当ならスティールハートを欧州に送り返したかったのですが、後述のオーエンテューダー系種牡馬を移動させていたため移動枠が足りませんでした。

米国所属の種牡馬が1頭もいないため、確実を期すならば自家生産でダートに出た馬を米に送り込むといいでしょう。たとえ繁殖牝馬数頭でもいないよりはずっとマシです。

確立の影響

サーアイヴァーと併せて確立することでサーゲイロード系が親系統に昇格します。今作で追加されたターントゥはサーゲイロードとヘイルトゥリーズンの二大分枝があり、特に日本で今後ヘイルトゥリーズン系が猛威を振るうため、サーゲイロードの分離には価値があります。

また、サーアイヴァーはST化するため、SP系維持のハビタットは独自の強みを持っています(というより、サーアイヴァーはハビタットより能力も子出しも遥かに高いため、サーアイヴァーを確立せずSP系のままにする場合はサーゲイロードの後継はサーアイヴァーでよく、ハビタットを確立する意味が薄いです)。

父として子出し最高値の名牝マーウェルを出しており、パントレセレブルやナイスネイチャ、シーザリオらの母母父にもなるなど、母系での影響力は無視できないものがあります。SP系が4代連続しており、将来的に日本以外では零細化するため、SP因子持ちの繁殖牝馬を作っておきましょう。

父系は先細りですが、ニホンピロウイナー産駒のヤマニンゼファーまでは史実馬が続きます。チャイナロックを確立している場合はニホンピロウイナーはST化し、ヤマニンゼファーもST系を引き継ぐため、短距離-マイル特化型のST系を作りたい場合は選択肢になると思います。


親昇格: オーエンテューダー系

オーエンテューダー系が親系統に昇格。欧州12%。最も支配率が高いのがゲーム開始時点で年を経るごとに下がっていく上、史実産駒未収録の馬が多く、開始直後から周到に準備しなければ昇格は困難です。

SP種牡馬からライトロイヤルを導入。自己所有できるオーエンテューダー系牡馬を片っ端からエディット強化し、産駒がいる場合は欧州に、いない場合は日本に所属させて可能な限り全頭を満額種牡馬入りさせます。日本馬は欧州にどんどん送りましょう。保険として自家生産馬も数頭用意し、必要に応じて国内のオーエンテューダー系繁殖牝馬も欧州に送るとよいです。

82~84年あたりが昇格のチャンスになります。それ以降はCPU所有の欧州繋養種牡馬が続々と引退するためほぼ昇格不可能です。

今回エディット強化して所有・種牡馬入りさせた馬は以下です。

ハシハーミット
ムーアスタイル
ランネット
ノースガスト
エビスクラウン
トゥーアゴリムー
カジュン
ホスピタリティ
ジーノ
サルノキング
レッドテンポ
テュデナムキング

計12頭

ノースガストとエビスクラウン以外は満額で種牡馬入りしています。これでも欧州12.3%でギリギリでした。

余裕を持って昇格させたい場合、ライトロイヤル・マミーズペット・ウェルシュパジェントあたりから自家生産し、産駒に欧州でGIを勝たせて種付料を底上げすると多少楽になると思います。

シャーペンアップが親系統4本に

オーエンテューダー系はハイペリオンの主流系統のひとつで、母系に入っている馬が非常に多いです。オーエンテューダーとそれ以外のハイペリオン系で2本入っているような馬もいるため、オーエンテューダーが離脱することで親系統を4本揃えやすくなり、次世代の配合に幅が出ます。箱庭にかける負荷はかなりのものですが、狙う価値のある昇格だと思います。

親昇格: サーゲイロード系

サーゲイロード系が親系統に昇格。サーアイヴァーとハビタットの2系統確立。どちらの系統もそれほどテコ入れを必要としないので、確立時期さえ見誤らなければ昇格は簡単です。

ヘイルトゥリーズン系からは後々ヘイローとロベルトが日本国内で大繁栄するため、サーゲイロード系を先に分離して牝馬を作っておくと、インブリードと血脈活性化を両立しやすくなります。サーアイヴァー・サーゲイロード共にSP因子を4連続で持っているのもポイントで、繁殖牝馬はぜひSP因子を持たせたいところです。

サーアイヴァーは母系で世界中にその血が広がっているので、プレイヤーはハビタット牝馬を牧場の根幹に据え、将来的に3代・4代父としてサーゲイロードのインブリードを狙うのも面白いでしょう。SP因子持ちなので爆発力にも貢献でき、現実的な配合底上げになると思います。

余談

前回のオリオールに続き、今回オーエンテューダーが離脱したことで、ハイペリオン系の分割は終了。これ以上は現実的な介入の範囲で分離できる系統がありません。

85年の支配率。ホーンビーム系とスターキングダム系が本体という惨状

ハイペリオン系の特徴は分割の難しさにあり、オリオールもオーエンテューダーもかなりの介入がなければ親昇格できません。しかも全体的に父系が先細りで、2010年代には概ね4代血統表から姿を消しています。このプレイでは可能な限り既存の大父系を分割する方針を取っていますが、通常のプレイではハイペリオン系のまま放置しても特に問題はないと思います。

次回は85年です。


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