石崎セキ

石崎セキ

記事一覧

新刊発行部数の謎

 なんとなく、総務省統計局が公開している(た?)「書籍・雑誌の発行部数,実売金額(昭和20年〜平成17年)」(こちら)を見た。元データは出版ニュース社の『出版年…

石崎セキ
1日前

文学理論は「公式が勝手に言ってるだけ」を肯定する:脚本の人が考えていないことも考えてよい理由

(見出し画像は、Copilotが生成した「テクスト論」の画像の一部) 「公式が勝手に言ってるだけ」という言葉がある。「公式の声明」よりも「自分の解釈」を優先する姿勢の…

石崎セキ
1か月前
3

英語がわからなくても原文は面白い:1分20秒でわかる『ロリータ』のすごさ

 わたしは英語が読めない。  TOEICでは、平均スコアが608点のところ、500点。多読用教材としておすすめされる"Holes"にも歯が立たない。   それでも、英文を読めるよ…

石崎セキ
2か月前
9

新刊発行部数の謎

 なんとなく、総務省統計局が公開している(た?)「書籍・雑誌の発行部数,実売金額(昭和20年〜平成17年)」(こちら)を見た。元データは出版ニュース社の『出版年鑑』。グラフ化すると、出版部数の変化が一目瞭然だ。

 1945年の新刊点数(書籍)は658冊。その3年後の1948年はおよそ40倍に膨れ上がり、26,063冊。単純計算で、1日あたり約71冊刊行されていることになる。次に26,000冊を超

もっとみる
文学理論は「公式が勝手に言ってるだけ」を肯定する:脚本の人が考えていないことも考えてよい理由

文学理論は「公式が勝手に言ってるだけ」を肯定する:脚本の人が考えていないことも考えてよい理由

(見出し画像は、Copilotが生成した「テクスト論」の画像の一部)

「公式が勝手に言ってるだけ」という言葉がある。「公式の声明」よりも「自分の解釈」を優先する姿勢のことだ。
(事例を出そうとして我が身を振り返ったが、なんの心当たりもなくて困っている。樋口円香の初恋が浅倉透だったのは事実だし)

 ニコニコ大百科では、『となりのトトロ』の例が引かれている。
 サツキとメイの死亡説を持ち出した人に

もっとみる
英語がわからなくても原文は面白い:1分20秒でわかる『ロリータ』のすごさ

英語がわからなくても原文は面白い:1分20秒でわかる『ロリータ』のすごさ

 わたしは英語が読めない。
 TOEICでは、平均スコアが608点のところ、500点。多読用教材としておすすめされる"Holes"にも歯が立たない。 

 それでも、英文を読めるようになりたい! と、英文の読解のために、ナボコフの『ロリータ』を買った。ロリコンだの、ロリータ・ファッションだののもとになった書である。
 よりによって、なぜ『ロリータ』なのか。理由はふたつある。
 1つは、翻訳を読んで

もっとみる