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劇団献身『怪童』観劇。

下北沢OFF・OFFシアターにて、
劇団献身第12回本公演『怪童』を観劇した。

劇団献身は大好きな劇団の一つ。
以前スタッフとして参加したこともあるので、
自分にとって思い入れが深い。

そんな劇団献身、この公演が終わったら
しばらくお休みすると言うではないか…
ちょっと待って、嵐の活動休止より
何倍もショックなんだけど…(筆者は嵐ファンではない)(じゃあ比べるな)

劇団献身、どんな作品を上演するのかというと
個人的には、「普通の人(それによって燻ってる人)」に焦点を当てていると思う。
天才の主人公が活躍する少年マンガとは違う。
また、主人公が秘めた魅力を異性にバンバンにアピールする少女マンガとも違う。
それらもまた面白いものだが。

今回もざっくり言うとそうだった。
普通の人。と、普通でない人。
「怪童」とは、体が図抜けて大きく、
怪力のある子どものこと。(コトバンクより)
(ちなみに似た言葉の「神童」は、頭脳面を褒め称える意味があるらしい。)

とある、普通でない女性の一代記ものだった。
子どもの頃から何かと天才的で、
瞬く間に運命が切り開かれる。
そしてある時思う。
「普通のことなんかやりたくない」と。

一方、彼女と共に歩んでいく、普通の女性。
子どもの頃は、狭い世界で「面白い」と言われ続け、好意を持たれていた。
しかし、広い世界(ここでは東京だった)に出てみれば。
圧倒的な才能の差。必要とされない自分。

ここで、女2人に生まれる格差が
ハッキリ現れるキャバクラでのシーン。
そこがすごく面白かった。
感情、またお互いの心の深い部分がぶつかり合う、まさにそんな感じだった。

「私必要とされてるの。これが私の仕事なの」

はったりでも勢いでも、
こういう台詞を言う人はかっこいいと思う。

推しの話をさせてくれ。
劇団スポーツ所属の田島さん。
前回の『死にたい夜の外伝』にも出演してた役者さん。
そこで私は音響操作をやり、少しばかりお近づきになれたのは嬉しかった。
流石にあれから半年近く、もう平常心で拝見できるだろう…そう思っていた。

甘かった。
かっこいいのオンパレード。
まず衣装(献身の特徴で、たくさん早着替えるけど)。
黒シャツネクタイスラックス、男性が最もカッコよく見えるスタイルだった。
カッコよすぎて惚れ惚れして、いっそのことそのネクタイで私の首を絞めてくれないかと思ったものだ。さすれば私のことも少しは認識してくれるだろう。
私の邪推を他所に、結局たじさんは私を絞めなかったのだが。
そして今回、まさにノックアウトされたのが
たじさんによる「好きなんだ」の台詞。
マスクをしていた私は、顔が見えないのをいいことにニヤケまくり。
この台詞は本編とはほぼ関係ないが、
それでも観劇後の私の頭をもう3000回はループしている。
「奥村さん(主宰)、絶対分かってこの台詞書いてるだろ…まんまとハマってんだよ!!!」

推しの話をすると、これ以上は気持ち悪くて
ドン引きされると思うのでここまで。
詳しくは劇場で見てくれ。

アフターコントまで大爆笑で、
合計約135分があっという間だった。
こんなに時間を忘れて作品に没頭したことはない。
観た後の余韻は、『君の名は。』を鑑賞した後と同じぐらい引かれるものがあった。
熱量、もしくはこれが集大成だという覚悟?
そんなものまで感じてしまう。
あぁ、どの方も素敵。

本当に、久々に「観てよかった」と心から言える作品に出会った。
帰りの電車が苦ではなかったのがその証拠だ。
たくさんの人に観てほしい。
今からでも劇団HPから予約か、
当日券でもいいから観てくれ。
もしつまんなかったら、私がチケット代出すよ
ぐらいのオススメ度。(やばい)

何一つまとまっていないが、
これ以上は今は語れない。
少しでも、劇団献身及び『怪童』に興味を持ってくれる方が現れますように。

我座して待つ。

おやすみなさい。

#劇団献身 #怪童 #演劇 #下北沢


日々の思うことを綴ります。エッセイ大好き&多めです!