【レシピ付】おつかれさんに、ギョウジャのパワー

(この記事は東北を深掘りする日刊webマガジン『まいにち・みちこ』に2019年5月22日に掲載されたものです)
地元山形県・長井市の新顔野菜に「ギョウジャ菜」がある。
見た目はニラにそっくりだが、根元は茶色く葉っぱの幅もニラより少し広い。
鼻を寄せて嗅いでみると、刈り取った根元からはニラというよりはっきりとニンニクの香りがする。
いかにも「効きそう」だ。

山に生える行者ニンニクとニラの掛け合わせの、新しい野菜だという。
おお、行者ニンニクなら都会のスーパーで見たことがある。
ギボシ(ウルイ)のような幅広い濃い緑色の葉で、少量でもびっくりするほどいいお値段だった。
種をまいてから菜っ葉として収穫できるまで、8~10年という長い時間がかかり、また株分けしても容易に増えない。
本州では山奥にしか自生していなかったという事で、一般の認知度は低い。
古くから深山で修業をする修験者(いわゆる山伏)に、元気づけに食べられていたという説がある。
だがもう一方で、食べるとパワーが付きすぎて修行をほっぽりだしてしまうというので、食べるのを禁じられていたという話もある。

どれだけパワフルなんだ、ギョウジャニンニク。

そのチート山菜、行者ニンニクと、パワー中華メニューなどによく使われるニラとの合体したお姿が、北海道や我が山形県長井市の栽培グループで作られる、ギョウジャ菜なのである。
説明書きを読んだだけで無敵の気配が漂う。これは春先のかったるく、意欲ナッシングな自分にも効いてくれるのではないか。

長井市に帰省した際、道の駅で買いこんできた「ギョウジャ菜」、露地ものの旬は初夏の5月から初秋の9月前後までらしい。
これから盛んと出るであろう「ギョウジャ菜」
カロチン、葉酸、硫化アリルと体にいい成分はニラよりずっと多いのだ。
モリモリ食べて五月病など吹っ飛ばしたいもの。

今回はシンプルイズベスト。
風味がストレートに味わえるニラ玉(ギョウジャ玉?) にしてみました。

【レシピ】 ギョウジャ菜のニラ玉

【材料】
ギョウジャ菜…2束
卵(生食するので新鮮なもの)…1個
だし醤油…適量

(1) ギョウジャ菜は特に根元をよく洗う。

根元から先に沸騰した湯に入れゆっくり5秒、全体を沈めて5秒。さっと茹でる(我が家はもったいないので固い部分を切ったりしません)

(2) 急いで冷水にさらし、冷ます。
(3) 水気をよく絞って3センチくらいの食べやすい長さに切る
(4) 生卵をポンと割り落とし、だし醤油をたらりとかける。

水気を絞り過ぎると筋張って食感が悪くなるので注意。
最近疲れ気味の時、パワーが欲しい時に是非。

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