使える・楽・納得感重視の性格診断術

俺が行っている性格診断方法とその活用方法のメモ。
客観性はなし。
俺がこれは使える、楽、納得できると思えているやり方。

コンセプト

MBTIなどの類型論をベースにしている。もっと言うと2分法。さらにいうとインタラクションスタイル理論の影響が大きい。

タイプ診断というより、対応フロー的なもの。

・16タイプも覚えられない。
・インタラクションスタイル理論が良い感じだけど、それでもまだちょっと複雑。
・そもそも、他人の性格や価値観に興味がないのでじっくり分析していられないし覚えていられない。
・他人を型にはめたところで対処方法が分からないと意味がない。
・科学的根拠がどうのこうのとは言わないがそれなりに納得感がないと使う気がしない。

そんなわがままを解決できたらいいなくらいで考えたやり方。

人をいくつかの軸で2分法で分けていく。そして、それぞれの場合での対処方法を決めておく。2分法を採用している理由は分かりやすくかつ楽だから。人の性格が2つに分けられるわけがないなんてことは百も承知。俺がやりたいのは机上で特性論がうんたらといった科学的な話ではなく、現実的に人間を相手にした時にうまく対処するガイドラインの作成。

右か左かどっちかといったら右、そして、右ならこう対処しておけば5割以上の確率でうまくいく。あるいは、これをするとほぼ確実に失敗するので絶対にしない。こんな感じで試行回数重ねた時に最終的にうまくいく回数が多ければそれで良い的な発想。

分ける軸一覧(今後増える可能性あり)

俺自身は左に書いた方。なので、以下の対処法はそちら側目線の考え方。

判断のパターン
・指揮官タイプか伝令タイプか
・過程重視か結果重視か
・長期重視か短期重視か
・合理性重視か伝統重視か

行動のパターン
・「消極防衛」(パッシブ・ディフェンス)か「積極防衛」(アクティブ・ディフェンス)か
・コンスタティブ(事実確認的発話)かパフォーマティブ(行為遂行的発話)か

各パターンの対処方法

指揮官 or 伝令

見分け方は自分で判断するかしないか(できるかできないかと言っても良いかも)。MBTI的に言えばJかPかみたいなイメージ。俺から言わせるとこの世は支配する奴か隷属する奴かといったイメージだけど、情報化社会の昨今は情報操作によって他人を誘導する方が強力で、自分で決めて人に命令しているような人(指揮官)が実は情報(=伝令)の操り人形になっていることも多いと感じる。

指揮官タイプは自分で決めて自分がコントロールしたい人。
他人に操作されることに特に強い心理的抵抗を示すので、この人に指示的なコミュニケーションは基本取らない。
「○○した方が良い」みたいな助言的な言い方もダメ。
言いたいなら、「○○した方が良いと思ったのですが・・・」くらい。
もっと言うと「○○だと思ったのですが、どう思いますか?」と相手に再度判断を仰ぐ(再考させる)方が良い。このタイプは自分が主体だと考えているため、相手に対しても少なからず主体性を求めている。指示してはダメだが、自分にも考えはあるというアピールをしておかないと舐められ、最悪奴隷のような扱いを受ける。


伝令タイプは他人に決めてもらいたい人。けど意見は言いたいというタイプ。
この人に対して「どうしますか?」的な判断を仰ぐようなことはしない。
たいていははっきりせず無駄に終わるので。
自分の考えや思いを聞いてもらいたがってはいるので、「(単に事実を)知っていますか?」や「何か考えありますか?(別に思いつきで構わない)」みたいに聞くのが良い。
この時、()のような雰囲気を匂わせて相手を第3者的な立場に置き話を聞くのがコツ。このタイプは自分が責任を負ったり、主体となることを嫌がるので。

結果重視 or 過程重視

「どうなるか」が気になるのが結果重視。「どうするか」が気になるのが過程重視。俺は、「どうしたいか」という目的を聞いた時に「○○したい。そうすればこうなる」と答えるタイプは結果重視。「こうすれば、○○できる」と答えるタイプは過程重視という見分け方をしている。

結果重視の人に対しては結論をしっかりと伝える。寧ろ結論にしかこのタイプは興味がない。逆にこのタイプが言ってくることは結論しか見ていない場合が多い。「どうやるのか」といった手段や細部は「やりようはいくらでもある(どうにかなると思っているので考えていない)」とか「やっていくうちに分かる(興味がない)」と言った場合が多いので注意。要するに見切り発車が多い。

過程重視の人は段取りだとか具体的にどうやるのかがはっきりしないと行動できない場合が多い。また、案外結果重視タイプよりも結果が分かっていないと行動したくないと思っているタイプでもある(結果が分からなければ過程も考えようがないからかもしれないが)。そういう意味で実はこのタイプにも結論をしっかり伝えることはとても重要である。このタイプは過程にかかるコストを過大に気にするので、このタイプの言う「それは結構大変な作業になります」は少し大げさなケースが多い。

ということで実はこの軸に関してはこちらからの対処方法は同じで「結論をしっかり伝えること」になる。逆に重要なのはこちらが情報を受ける時に相手のタイプによって情報の切り取られ方が異なることである。

短期重視 or 長期重視

そのまんま。目先しか考えないか、長期で物を見れるか。

ここに関しては基本的に長期で物を考えられる人間は賢く優秀であり、短期でしか考えられない人はそうではない。短期重視の人は運が良ければ先行者利益などで成功できるが、それはその人本人が獲得できるのであって俺自身にはメリットが少ない。

よって、俺は長期重視の人と優先的に関わるようにしているという話。騙して搾取するようなケースでは短期重視の人を狙った方が良いとは思うが、そんなことをしていたら長期重視の人に「あいつと関わると俺も搾取されかねない」と捉えられてしまうので基本はしない。

合理性重視 or 伝統重視

ウェーバーの『支配の諸類型』的な発想。カリスマは例外みたいなものなので、それ以外のどちらに支配されているかで区別する。

合理性重視はルールやパターンで判断する。伝統重視は惰性で判断する。

これも俺は合理性重視の人間と優先的に付き合うようにしている。

合理性と伝統と書くとTとF、NとSみたいに捉える人がいるかもしれないがそうではない。

合理性重視は何らかの法則にのっとって判断している人のことを指す。この法則は科学的理論(TとかNぽい?)であったり、経験則(Sぽい?)であったり、倫理や道徳(Fぽい?)を含んでいる。そういったルールや信念に基づいて行動しよう、行動したいと考えている人が合理性重視な人間であると俺は考えている。

一方、伝統重視と言えば聞こえは良いが要するにこれは単に長く続いてきたものであれば安心だという惰性に基づいた判断である。なので、日本の伝統みたいな意味での伝統は存分に重視したら良いと思う。そうではなくて、「これはそういう伝統だから」と言った形で思考停止して惰性で同じことを繰り返すことに全く抵抗がないような人を伝統重視タイプとし、そういった人間とは付き合う価値が低いと俺は考えている。

合理性重視の人であってもいつしか自分の考えに囚われ「俺はこの考えでこれまでずっとやってきてうまくやってきた」と思考停止の惰性に落ちれば伝統重視の人間になる。常に自信の信念や考えに疑いを持ち考え続けられる人間が真の合理性重視の人間だと俺は考えている。

「積極防衛」(アクティブ・ディフェンス) or 「消極防衛」(パッシブ・ディフェンス)

人間の行動原理は基本的に守りであると考えている。本質的に人間は自らの意志で攻めることはしない。何かから自分を守るために攻めざるを得ず攻めるというのが本質であるという前提の考えがある。なので、どちらも防衛タイプは防衛タイプ。

積極防衛タイプはじっとしていられない人。何もしないでいると不安になるので、動くことで安心感を得ようとする。「何もするな」と言っても何かしてしまうので、「何をさせるか」を考えた方が良い。「安心の獲得」を餌に制御するのが吉。

消極防衛タイプは何もしなくて良いなら何もしたくないと思っているタイプ。なので、何かしなくてはいけない状況になると時に過剰反応する。コンフォートゾーンにとどまり続けようとするので何かさせたいならそれを脅かさなければならないが当然抵抗してくる。「恐怖の回避」を餌に制御するのが吉。

ゼークトの組織論的に言わせると「働き者タイプ」が積極防衛タイプで「怠け者タイプ」が消極防衛タイプだと思う。有能か無能かは上の長期重視か、合理性重視かなどで俺は区別している。

コンスタティブ(事実確認的発話)傾向 or パフォーマティブ(行為遂行的発話)傾向

言語学の考え方から。
意味についてはググって各自調べて欲しいが、俺の理解では、
例えば、
会話の中で「足元に花がある」という発言があった時、
コンスタティブ的な意味は単に状況説明としての意味しか示さない。
一方パフォーマティブ的な意味では言外に「だから、気を付けて」的な意味を含ませている。

人の話し方の特徴としてこのコンスタティブ多めで話す人と、パフォーマティブ多めで話す人がいる。
問題なのが同じ傾向同士であれば問題なくコミュニケーションが進むが異なる場合意思疎通に齟齬が発生する。

俺の実体験を話そう。

俺はコンスタティブなタイプなので、良く「これはどういうこと?」や「これはなぜこうなっている?」という聞き方をする(してしまう)。聞いた相手が同じコンスタティブな人であればこの聞き方に対して”単に質問された”と解釈し「これはこういうことです。分りづらいですか?」とか「ちょっと自分には分からないですね」などと答えてくれる。

しかし、これがパフォーマティブな相手だとそうはいかない。パフォーマティブな人間は勝手に言外の意図や意味を勘ぐろうとする。よって、「これはどういうこと?(分かりにくいんだけど!)」「これはなぜこうなっている?(これは問題だろう!)」と勝手に()の中身を(俺から言わせると)妄想してくる。そして、「分かりづらくて申し訳ありません。修正した方が良いとは思っていたのですが時間的余裕がなくて~」だとか「それについては過去の経緯がいろいろあるのですが、担当者が代わったばかりで今すぐ回答することが難しくて~」みたいに何か言い訳めいたことを言ってくる。俺からすると”単に分からなかったから質問しただけなのに”。

このような形でタイプによって快適なコミュニケーション方法が変わるので、相手に合わせた聞き方、答え方が重要になる。

コンスタティブな相手には事実を淡々と述べればよいし、聞くときも言外に意味を含ませていないことが大半であると思っておけばよい。

一方、パフォーマティブな相手に対しては言外の言葉の存在に注意を払う必要がある。こちらから話しかける時は推測の余地をなるべく与えない言い回しかあからさまに分かるようにした方が良い(マシ)。一方、聞くときは言外に多分に意味を含ませてきているので注意が必要。ノンバーバルコミュニケーションもこのタイプは大好きだ。

日本人は明らかにパフォーマティブな人間が多いので、日本で活動するならコンスタティブな人間がそれに合わせてやるしかないのが現実的だと思う。ぶっちゃけクソめんどくさいし、島国で単一民族故の怠慢だろうと思ってはいるが、逆にその性質を利用して言質を取らせずに命令したり、空気で支配みたいなこともできるので使いようかなとは思っている。


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