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保護犬がうちに来るまでの話(1) 奈良に行く

がーん、なんて日だ。

30代最後の誕生日を迎える直前に、尿路結石になってしまった。

なんとしてでも1日で治さなければ……。

翌日から九州、そして奈良の家族旅行を控えていたのだ。


這ってでも行く予定だったが、激痛は治まる気配がなく。

結局、直前にして飛行機も宿もレンタカーもすべてキャンセルした。

あー、前日のキャンセルは痛い……。

思わぬアクシデントで、九州には行けなくなってしまった。しかし、奈良には必ず行かねばならない用事があった。


奈良に行く理由とは


奈良に行く理由は「保護犬」に会いに行くためだった。

我が家では、半年くらい前から「犬を飼うこと」について話し合っていて、家族会議を重ねた結果、そろそろ犬を飼っても良いのではという話になったのだ。

理由は大きく2つ。

まずは子どもたちがある程度大きくなったこと。2人とも小学校高学年になり、命とは何ぞや、がわかる年齢になったから。

もう1つは、引っ越さないこと。転勤族の生活が終わりを告げ、ほぼ福井県で定住することが決まったのも大きかった。


息子なんて、「犬を飼ったら」と題してこんな絵を描いてたしね。健気。

なかでも早々に決まった方針が「保護犬を迎えること」だった。

ペットにまつわる悲惨な状況を日頃から見聞きしていたこともあり、犬を飼うなら保護犬を迎えようとあっさり決まった。


そんなわけで、保護犬の里親サイトを見始めたのは半年くらい前のこと。

毎日いろんなサイトを見ていると、それはまぁいろんな状況のワンちゃんがいることを知った。

多頭崩壊や飼育放棄、保健所からのレスキュー、ブリーダー廃業といったものから「犬を飼った後に家族が犬アレルギーだった」「引っ越しで連れて行けない」「近所からクレームが入った」など、理由はさまざま。

飼う前に確認さえすればわかることもあっただろうに……。


時々ムキーッと憤りたくなる気持ちを抑えつつ、見ているなかで気になるワンちゃんがいたので奈良の団体に問い合わせてみた。

すぐに電話がきた。

結論から言うと、そのワンちゃんはすでに候補の方がいるので難しそうだったのだが、ほかにもいろんな保護犬がいるのでぜひ見に来て欲しいとのことだった。

それなら行ってみようか。

私たち家族は奈良に向かって車を走らせた。


#保護犬 #保護犬と暮らす

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