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#在校生インタビュー#04佐藤瑞紗#環境デザイン

こんにちは!千葉大学デザインコース企画班の松平です。🐕
今回は、在校生インタビューの第4回をお届けします!


佐藤 瑞紗(さとう みずさ)
工学部総合工学科デザインコース4年
意匠形態研究室
通称:みずさ
夢:漫画家

勉強もデザインも毎回仕上げるしっかり者で成績優秀なみずささん。その一方で、楽観的なところもあり彼女の頭の中は未知の世界でいっぱいです。在学生インタビュー4回目は、そんなミステリアスな佐藤 瑞紗さんに"潜り"ます!

※このnoteでは、千葉大学デザインコースの専門分野である4本柱(プロダクトデザイン、コミュニケーションデザイン、環境デザイン、トランスポーテーションデザイン)の話が出てきます。それぞれの柱の詳細は下記のnoteでチェック!

https://note.com/preview/nc0272ed70e0a?prev_access_key=f201228976e0671d5df7e09711d22dc3


☞目次
▫️ひとつに縛られず、いろいろなことを知りたい
・なぜ千葉大学のデザインコースに?
・受講していたデザインの授業は?

▫️人と被らないことが個性だと思っていた
・今まで作った作品を紹介してください!
・自身の成長を感じた課題はなんですか?
・デザインで大切にしてることは?
・卒業研究の内容は?

▫️夢は漫画家と意匠審査官の二刀流
・卒業後はどんな活動をしていきたいですか?


ひとつに縛られず、いろいろなことを知りたい


──なぜ千葉大学のデザインコースに?

千葉大学デザインコースの、1つの分野に縛られず一般の教養基礎科目や幅広いデザインに挑戦できるところがしっくりきたからかな。元々興味のあったグラフィックを主軸としつつも、いろんなデザイン分野を経験した上で自分の方向性を定めていきたいと思って。

──専攻していたデザインの授業は?

コミュニケーションデザイン環境デザインを専攻していたよ。
幼い頃から漫画を描くのが好きでグラフィックを学びたかったから、コミュは絶対取ろうと決めていました。どのデザインにおいても根底にあるのはビジュアルだからスキルがあるに越したことないだろ〜と思って。

環境については、カタチ的なデザインではなく体験や空間など、概念を考えるデザインをやりたかったからかな。他の人の話を聞くと、実はプロダクトデザインでもサービスや体験のデザインはできたみたいだけど(笑)。

──2つの分野の授業をとってみてどうでしたか?

実際にやってみると、グラフィックは直感的すぎて自分には合わないのかもと感じたかな〜。そういう意味では自分にあってると感じているのは理論立てて考えていける環境デザインの方かな! そういう発見ができたのは千葉大ならではかなと思うよ。


人と被らないことが個性だと思っていた


─今まで作った作品を紹介してください!

印象に残ってる作品
カフェを作る課題(2年次)のオノマトペカフェ

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この課題のテーマは、「ショッピングモールに新しくカフェを作るならどんなカフェを作るか」っていうお題だったんだけど、導線計画まで考えるのは初めてで印象に残ってる。授業では、毎週成果物持っていって皆の前で先生にコメントをもらい次週までに考え直すんだけど、他の人の作品が見えるから良くも悪くも周りの影響を受けてしまって自分のオリジナリティをどう出すかに悩んだな〜。

音の体験できる空間があったら面白いな〜と思っていたんだけど、「音関係」くらいの抽象的な表現だとアイデアが被っちゃったりして。音の中でも、漫画に出てくるような擬音語を空間で表現したいと説明したときに、先生に「これってオノマトペ(*)がやりたいの? 」と言葉をいただいて、「これだ!」と思ってこのコンセプトに決めたよ。

※オノマトペ
「ふわふわ」や「しっとり」など、音や様子を言葉に表したもの


──自身の成長を感じた課題はなんですか?

成長したと思う作品
コワーキングスペース向けのオフィス家具(3年次):MindS spiner

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「マインドマップ」というアイデアをメモに書き出すときの可視化ツールの提案かな。この授業では椅子や家具を作ってる人が多い中で、私はオフィスで使うアイデアブレストツールを提案したよ。

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今までは図面までの提案だったけど実寸大で動くものを作るのは初めてだったから、完成した時は「自分やるじゃん!」と思って(笑)。3Dでもモデリングしたり自分で材料を調達したりして、今まで以上に現実的に考えたよ。

ただ反省点としては、自分の実現できる範囲で見た目を決めてしまったことかな。最初の段階で模型を作ってみたら、自立しないことがわかったので台座の形を実際に使えるような今のような形に変えたんだけど、先生から模型としての実現可能性と、外見のデザインとしての見た目の検討は分けて考える必要があるとアドバイスをいただいて……。「構造として成り立つか」と並行して「外見としてのかっこよさ」も考えなきゃいけないんだって勉強になった!

でも正直にいうとあんまり成長した感じはないよ(笑)。今も昔も同じスタンスで淡々と課題に取り組んでるかな。

【雑談① みずさちゃんに人生相談】
あやか:スタンスが変わらないってすごいね!私は4年間でできないことばかり見えてきたり逆にできるようになったことも意識するようになったからな…。

みずさ:もしかしたら、あやかはデザイナーとして働くことを意識してるからかもね。私も、漫画家を目指しているから漫画に関してはしんどくなることも多いから(笑)。あまりデザイナーになろうって意識してない分、純粋に楽しんで制作できてるんだと思う。

──デザインで大切にしてることは?

なるべく目新しいアイデアで自分のオリジナリティを出すことかなあ。
特に環境デザインの授業では、いかに自分の個性出せるかを重視してる。中高生の頃は個性って「人と違うこと」であって、「人と違えばなんでもいい」みたいに思っていたんだよね。でも、今は同じ着眼点だったとしても作品に対するアプローチが違えば、別のものができるって考えるようになったから前ほど「人と違うこと」に執着しなくなったかな。

──どの様なプロセスでそのアイデア出してるのですか?

自分の「やりたい!」という気持ちを元に、その後相手に納得してもらえるストーリーを考えているよ。Pinterestで自分のやりたい分野について調べてみてイメージを掴んだらそこからキーワード抽出し、調べて、調べてを繰り返す。そしてそれらの情報を組み合わせてアウトプットしています!アウトプットに入ってから変更したくないというのもあって初期のアイデア出しでは、後から矛盾点などが出ないように考え尽くすようにしてるなぁ。


──卒業研究の内容は?

偶然か必然かオノマトペをやってるよ(笑)。
オノマトペを五感で体験できる新しい表現を模索していて、最終成果物は、体験や空間の提案をメインに考えてるかな。というのも、オノマトペは漫画だったり言葉だったり、二次元で表しているものが多いのでより高次元で楽しみたいと思って。
どうなっていくかはまだ模索中だけど、まずはオノマトペの成り立ちを逆行してみたりしたね。ランダムにつくられた新しいオノマトペを聞いた時に、どんなイメージを持つかっていうのを聞いてみたりして模索してみたり……。あとは、オノマトペを形で表現してみたり。正解がないことなので自分にとってはかなり難しい作業だなぁ(笑)。


夢は漫画家と意匠審査官の二刀流

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──卒業後はどんな活動をしていきたいですか?

考えることが好きなこともあって、広告代理店を中心にインターンへの応募や就活をしていたんだけど、自分の提案に自信を持って押し出さなければならないスタイルが自分の性格と合わないと感じてしまったんだよね(笑)。

それで最近は進路を変えて、特許庁の意匠審査課を目指して勉強してるよ。ものづくりはもちろん好きだけど、私の場合はもっといいものを世に出したいっていう”仕事としての好き”ではなく、”趣味としての好き”なんだと思う。意匠審査官は、まだ世に出ていないいろんな人たちのデザインを一気に見ることができて、それが初めて世に出てきたものなのか調べて審査する仕事なんだよね。私は知識欲を満たすための勉強は苦ではなくて、情報収集の趣味がそのまま仕事になった感じだったのでしっくりきたし、周りの人からも、みずさっぽいねって言われることが多いね(笑)。

ただ、小さい頃から漫画家が夢で努力し続けてきたから、漫画家を諦めたくないという気持ちはあって…。漫画を描いて応募して、入賞するっていう漫画家の王道ルートを歩んできたからこそ「ならなきゃいけない、描かなきゃいけない」と義務感があって、実を言うと最近少しスランプ気味だったり…(笑)。それが好きを仕事にすると辛いんだなという気づきにも繋がったのかもしれないね。

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──今日は内面的なことまで含めてお話を聞かせてくれてありがとうございました!何にでも真摯に挑戦できる姿勢が、今までの成果に繋がっているんですね!

漫画もデザインも作り続けるの大変だなとひしひしと感じています。
それを乗り越えてデザイナーやクリエイティブをやってる人ってほんとすごいですよね…。でも、漫画は紙とペンとやる気があればどんな環境でも描けるから、意匠審査官をやりつつ漫画も描き続けていきたいです!

もっと深く潜りたい方はぜひ意匠展へ
日程:2022年3月18日〜20日
場所:千葉大学墨田キャンパス
デザインコース一同、皆様にお会いできることを心待ちにしています。

(インタビュー・編集:松平 彩香)


次回の投稿は...?
千葉大学デザインコースの卒業生インタビュー!
卒業してからどうなった?今のお仕事とのつながりは?
様々な道に進まれ活躍されている先輩方に"潜り"ます!
初回は2020年卒 原田悠輝さん!
お楽しみに🚗


意匠展サイト
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