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韓国 チェジュ島の石積み

韓国のチェジュ島で、石積み文化の普及と継承活動をしているチョウさん(@dolbitna_art_school_jeju)にお誘いいただいて石積みのワークショップに参加しました。

済州島は家の敷地の境界や防風のための畑の境界など至るところに石積みが積まれていてまさに石積みの島。上空から見ると丸い敷地の畑とその境界に積まれた石積みが広がっています。地元の石工さんによると済州島の大切なものは3つ。風と石積みと女性(亡くなる海女さんが多かったため)。綺麗な空気や豊かな自然環境、美味しい食事を求めて韓国有数の保養地で観光客向けのレストランやペンションが至る所に見られ、近年では移住する人も多いとのこと。農業はキャベツ、人参、蕎麦、みかん栽培が盛んです。

石積みに囲まれた小さな畑
日本から持ち込まれたとされるみかん
キャベツ

代表のチョウさんは、お父さんも石工で石積みの文化を広めるために今回のイベントを企画し、地元のアーティストによるアートイベントやライブイベントも組み込まれていて、地元の人から市の担当者やテレビ局、ラジオ局もたくさん来られていました。

取材を受けるイタリア人の石工


初日と2日目は村の平安を守る済州防邪塔と呼ばれる石積みの塔を作るワークショップ。ツラの決め方や積み石の控えを長くとること、グリ石で固定することなど石積みの基本技術は同じです。ただ、玄武岩は滑りにくく積みやすいのですが歪な形の石も多く、石選びや加工に慣れが必要でした。2日間で直径3m、高さ4mの塔を完成させました。

玄武岩は滑りにくく、歪な形が多い
積み方の基本は日本の石積みと同じ
2日間で完成

3日目は鍛冶屋さんへ。玄翁(げんのう)は日本と同じ形。済州島でも同じ呼び方をするそうです。最近は済州島の鍛冶屋さんが少なくなり、中国から輸入される道具が多いとのこと。火入れは石炭ではなく、木材を使っていました。

日本の玄翁と同じ形をしている

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