見出し画像

ISHIYA私観ジャパニーズ・ハードコア30年史・外伝 #2 LAST BOMB〜FINAL BOMBS

  今回も本編に登場しなかったバンドの中で、日本ハードコア重要バンドであるLAST BOMB / FINAL BOMBSについて書いていきたいと思う。
 現在でも活動を続けるFINAL BOMBSだが、結成当初はLAST BOMBとして活動していた。MASAMIさんがやっていたGHOULでベースを弾いていたBEAR BOMBが、GHOUL脱退後すぐに結成したバンドがLAST BOMBである。
 1 st 7インチシングルの発売が1985年で、GHOULのBEAR BOMB名義作品が1984年の1 st 7インチシングル「CARRY OUT FUCKING」と、8インチのHOLD UPオムニバスなので、1984〜1985年ごろに脱退して結成されたバンドであると思う。

・BEAR BOMB

 BEAR BOMBといえば、俺がまだ学生時代に原宿に遊びに行くと、当時原宿駅竹下口付近にあったテント村のジムズインのほかにも、原宿の様々なところで、MASAMIさんと一緒にいるところをいつも見かけていた。
 2人とも、ここがまるでロンドンのカムデンタウンかと疑いたくなるほど素晴らしくかっこいいトロージャン(モヒカンを綺麗に立てた髪型)で、MASAMIさんは金髪やピンクなど、会うときによって色が変わっていたりしたが、BEAR BOMBはいつも真っ赤なトロージャンで「こんなに綺麗に立てられるんだ!」と、毎回感動していた思い出がある。

 トロージャンの立て方も、MASAMIさんは前髪を上げた立て方で眉毛がないのに対し、BEAR BOMBは前髪を垂らしていて眉毛があるタイプで、どちらのトロージャンも凄まじくかっこよく、ライブハウスでも原宿でも、2人は多くのパンクスの憧れの存在だった。
 ちなみに、BEAR BOMBとMASAMIさんにトロージャンの立て方、スプレーを教わり、現在でも俺はその立て方、スプレーでトロージャンを立てている。

 2人の革ジャンの背中の絵もかっこよく、BEAR BOMBの革ジャンの背中の絵は、宝島のカセットブック「THE PUNX」のブックレットにも掲載され、ジャケットの元絵となっている。
 そのBEAR BOMBが組んだ新しいバンドということで、個人的にかなり注目していた。

ここから先は

3,391字
この記事のみ ¥ 100

30年以上に渡るバンド活動とモヒカンの髪型も今年で35年目。音楽での表現以外に、日本や海外、様々な場所での演奏経験や、10代から社会をドロップアウトした視点の文章を雑誌やWEBで執筆中。興味があれば是非サポートを!