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福岡映画部、3年間の活動まとめ。そして、今後の活動とパートナー募集のお知らせ。

石渡麻美 | 福岡映画部

どうもこんにちは、福岡映画部を主宰している石渡麻美です。

福岡映画部をスタートしてから、チャレンジ期間と決めていた3年間が過ぎました。福岡の映画文化を盛り上げたい一心で様々な活動にチャレンジしながら、頭の中では常に、「映画文化を盛り上げる」とは一体どんなものなのか?という問いについて考え続けてきました。

3年間の活動について

映画部を立ち上げるとき、映画素人ながらも頭にあった想いは、映画への熱を集約する場を作りたい、ということ。遅咲きに映画を好きになった私は、映画沼から一直線に、映画の仕事がしたい、映画についてもっと学びたい、という欲求が爆発し、その熱をぶつけられる場所を探し求めました。しかし当時の私は、「これだ!」と思える場所を福岡では見つけることができず、「無いならつくるしかない」という謎の使命感と共に福岡映画部を立ち上げたのでした。

そうして立ち上がった福岡映画部は、勢いのままに自主企画のイベントを開催。そうこうしていると、その熱を感じ取ってくれる人と繋がってくのがローカル福岡のいいところで、自主開催以外にも、街の色んなシーンで映画イベントの企画だったりプロデュースだったり、映画を届ける機会をつくれるようになってきました。

そうして、いわゆる映画が本来あった場所「以外」のところに、映画を届ける機会が増えていきました。活動2年目のことです。

このときに願っていたことは、「映画好き予備軍」の人たち=以前の自分のような人たちが、プロジェクトごとに設けられた人やテーマとの繋がりを切り口に、少しでも映画の魅力に引き込まれ、1000人の中の一人でもいいから、映画の「沼」に足を踏み入れてくれるといいな、ということです。

その願いが叶ったかどうか、自分では知る由もありませんが、これまで現場で見て感じてきた、少なくない人々が映画に向かうあの熱と空気感は、映画館でも、もちろんSNSでも見ることのできない、なんとも特別なものだったと感じています。

事業化を目指すことで生まれた矛盾

ただやはり、そういった場をイベントという形でつくりつづけることは、かなりの体力気力を要するもの。メンバー有志の力で活動している私たちには、いつもお金や時間や人的リソースの問題がつきものなのです。。

例えば、活動2年目までは普通に赤字。人件費は確保できていない……どころか、私個人の持ち出しで活動していました。

映画文化を盛り上げる。それは一過性のものではもちろんなく、もっと持続可能なやり方で続けていける形である必要を常に感じています。

そういった状況から、活動をはじめて以来ずっと、頭のどこかでこの活動を事業化しなければならぬ、、という想いがありました。

特に、3年目の節目を迎えた昨年はその想いが強く、外部とのコラボ企画が増え、活動拠点も開設。ギアを上げた矢先のコロナ禍に沢山の迷いを抱きつつも、チャレンジ期間と決めた3年間をやり切ることに心血を注ぎました。

結果、昨年はこれまでで一番の「売上」をいただくことができました。プロジェクトの機会をくださった方々には、本当に、本当に感謝しています。

しかし、正直な気持ちは、本当にあれでよかったかな?という想いが少なからずあります。

昨年は新メンバーを迎え、不足を感じていた映画そのものの知見・経験値がパワーアップしたことに加え、活動に割くリソースを人的・時間的に増やしてきました。きちんと「仕事」をするための環境を整えていったのです。

ですが、そもそも映画は、特に劇場以外の場所で映画を上映することは、本当に利益を生み出しづらい。例えば1本の映画を上映するには安くて数万〜十数万、高いと数十万の金額が必要です。金額や上映の可否は、会場や収容人数、入場料、上映の目的、さらには、権利元の他での上映や権利状況など様々な要素によって変わるため、都度見積もりが必要となります。場合によっては、決められた入場料の上限金額×決められた動員数の上限人数が上映料金よりも少ない、つまり、満席にしても赤字、というような条件もあったりするのです。

※こんな風に書くと、まるで配給会社が大儲けしているかのようですが、ほとんどの場合そういうわけではないのも、また実情。長くなるので詳細は割愛しますが、とにかく上映で利益を出していくことは無理 or 本当になかなか難しいのです。

上映料金だけでそんな状況ですから、そこに会場費や設備費・人件費その他諸々……となると、どうなるかは想像に易く。

そんな中で、私たちが企画やプログラミングにかかる費用を主催者である企業や団体からきちんといただくことが、果たしてどこまで正しいことなのか?

もちろん、動き続けるために必要な時間や資金はある訳で、それが無いとプロジェクトに割くリソースを確保できなかったと思います。

けれど、こうした形で事業化をめざしていくことが、映画を求めて声をかけてくれる主催者にとっての過負担となり、どこかで歪みを作り、広く映画を届ける機会を潰すことにつながってしまうのではないか?そんな矛盾を感じていました。

見方を変えれば、映画を上映すること以外=例えば、人が集まる場をつくることで収益を作ることに繋げたり、広告・協賛を募ったり……他にもいろんなやり方があるのだろうと思います。

考える場をひらき、実践できる場をつくる

けれど、私たちが向き合うべき問題点は、きっとそこでは無いと思うのです。

昨年から4年目となった今年前期までの約一年の間、より本質的な活動について悩み、考え続けました。その結果、私たちがやるべきことは、事業化の形を考えることやサービスを作り出すことではなく、福岡映画部という存在をもっと開かれたプラットフォームにすることではないか、という結論にたどり着きました。

もちろん、持続可能性の問題が解決された訳ではありません。

しかし、本来の、映画文化を盛り上げることの本質と今一度向き合い、考える場を開くこと、そして実験的な考えを実践できる場を作ること、様々なレイヤーで映画と繋がれる場をつくること、そして持続可能性について共に考えてみること……そういった形にシフトしていくことが、よりよい活動につながっていくのではないか?そんな風に思い至ったのです。

もっと言えば、3年間活動してみた結果、事業化したり、映画部の存在を定義できるほど、映画文化のために今なにができるか?必要か?を絞りきることができなかった、とも言えます。

それは、昨年はじまったコロナ禍の影響も少なからずあると思います。世界が大きく変わり先が見えない中で、映画文化に求められるものや、私たちの暮らしそのもののあり方が常に移ろっていることもあります。だからこそ、福岡映画部はこれから、今と未来の映画のために必要なことをひとつひとつ検討し、実践する場として、その活動をよりオープンなものにしていこうと考えました。

活動パートナーを募集します

という訳で、このたび福岡映画部では、活動を共にしてくれるパートナーの募集を開始いたします。

会員制度のようなものは以前から検討していましたが、サービスを提供する・されるという形がどうにもしっくりこず、前述のような想いから課金制度のあり方にも違和感を感じているため、名称はひとまず「活動パートナー」とし、その内容は参加してくれるパートナーと一緒につくっていきたいと思っています。

シンプルに映画部の活動情報をいち早く届けたり、イベント開催時のボランティアとして参加してもらう、といったことも良いのですが、個人的には、映画文化を盛り上げるためにはどうしたらよいか?を共に考える機会をつくれたらいいなと思っています。

ですから、福岡の方だけでなく、世界のどこに住んでいる方とだって、対話したい、参加してほしいと思っています。

どんな形でも、映画への想いがある方であれば、是非一緒に、映画の今とこれからについての対話と実践をしてみたいと思っています。まずは好きな温度感で関わってみてもらえると嬉しいです。やりながら適温を見つけていきたいと思います。

それから、進行中のプロジェクトとして、福岡映画部で宣伝協力を行っている映画があります(また後日、別でお知らせします)ので、そういった作品の試写や宣伝サポートをお願いしたいほか、福岡での映画活動を可視化していくプロジェクトも準備中なので、こちらも興味あるパートナーの方がいれば、力を借りたいと思っています。

シンプルに、一緒に映画を観にいくようなこともしてみたいと思っています。KBCシネマから徒歩5分の須崎公園前のスタジオにイベントもできる拠点をつくっているので、動線はバッチリです。

コミュニティを運営していくためのプラットフォームは絶賛検討中です。いくつか気になっているものはありますが、なにかいいものがあれば教えてください。そういったことから一緒に考えていければと思います。

まずは、下記のフォームで登録受付を開始しますので、是非ご参加ください。

※受付対応のフローもあるので、まずは8月いっぱいの募集受付とさせてください。その後の登録受付は、状況を見て考えていきたいと思います。

福岡映画部 活動パートナー 登録フォーム
https://forms.gle/Ax69DoztCkJzXY7n8

【 募集概要 】

今回の登録は全て無料です。将来的には、何かしらの形で活動資金を募り、プロジェクトの予算に充てていくことなども検討していますが、そういった資金の集め方や進め方などから一緒に考えていきたいと思います。
参加していただきたい方は…

・映画が好きな方(とにかくこの一点に尽きます!映画のことについて、詳しいとか詳しく無いとかはどちらでもよいです◎)
・映画の活動をしてみたいと思っている方、すでに活動している方もぜひご参加ください。情報収集の場としても使ってもらいたいですし、私たちも他の活動について知りたいです。
・映画業界の関係者の方も歓迎です。色々教えてください。
・ショップや企業として登録を希望される方がいれば、「パートナーショップ」「パートナー企業」のような形で、チラシ設置やイベント時の告知協力などをお願いする形があるかもしれません。なにができるか相談させてください。

※登録いただいた方には、1週間以内を目処に順次ご連絡しますので、info@fukuokaeigabu.comからのメールを受信できるようにしておいてください。1週間経っても連絡がきてない!という方は上記アドレスまでご連絡ください。

登録していただく活動パートナーとは、まずはオンラインでつながる機会を作ろうと思っています。Facebookグループなどをベースにつながりつつ、参加OKな方はZoomなどを通したキックオフ企画をできたらいいな、と思っています。(Zoomは、あんまり大人数になると対話できないので、その場合は複数回開催するなど考えます)

登録にあたって、分からないことや迷うことがあればコメントや上記アドレスにメールをいただければ、私が見れるようになっていますのでお気軽にどうぞ。

最後に

さて最後に、ここ数年の間、私の心に残り続けている、ある映画人の言葉を紹介します。

“ 私たちは、多様な映画を享受する権利を守り続けなければならない ”

数年前の全国コミュニティシネマ会議で、韓国の全国芸術映画館協会代表であり、アートハウス・モモ(梨花女子大学内にあるとても素敵なミニシアター)の副代表でもあるチェ・ナギョンさんが仰った言葉です。

韓国の映画文化発展のその背景には、映画業界内の活発な議論と横の繋がりという意味での協力はもちろん、観客の強い当事者意識が国内の映画文化を育てていったという話があったのでした。

映画ファンがただ「ファン」である以上の繋がりを映画と共に作っていくことで、これからの映画文化を盛り上げていきたい。志を共にする企業や映画人とは、未来に向けた映画の活動について議論を交わしていきたい。そうしてつくられる映画の未来は、きっと今以上に面白いのではないかと思うのです。

長い長いエントリー、最後までお付き合いいただきありがとうございました。
これからも、どうぞよろしくお願いします。

福岡映画部 活動パートナー 登録フォーム
↓ ↓ ↓
https://forms.gle/Ax69DoztCkJzXY7n8


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