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[読書ログ]「てぶくろがいっぱい」

作: フローレンス・スロボドキン
絵: ルイス・スロボドキン
出版社: 偕成社
  

あらすじ

手袋を片方なくしたふたごの家に、続々と落とし物の手袋が届けられます。いったいどうしたらいいのでしょう? 心暖まるお話絵本。(絵本ナビより)

感想

大好きなスロボドキン夫妻の作品。
偕成社の絵本は好きだなあ。
 

ものがいっぱいあるって楽しい。
たぬきがいっぱい、うさぎがいっぱい、おかしがいっぱい、てぶくろがいっぱい。

”いっぱい”ある絵本はたくさんあって、どれもたくさんありすぎる状態から、最終的にひとつになっていく。
 
じぶんでも「いっぱい、いっぱい」という話を常々書きたいと思っているが、SDGsやらいろんなことを考えて、なかなかまとまらないでいる。

絵も物語も可愛くて、話もいい。
こういう話、海外のコメディドラマでも同じ展開があったので、海外ではよくある話なのかもしれない。

つぎの日、おとなりのブラウンさんがたずねてきました。
「ふたごちゃんが、あかいてぶくろをさがしてるってきいたもので」
ブラウンさんはてぶくろをさしだしました。
「これ、ちがうかしら?」
「さがしものはきのうみつかったんですよ」
おばあさんはいいました。
「でも、これもあの子たちのにそっくりだわ。きっと、まえになくしたてぶくろなんでしょう。ありがとう、ブラウンさん」
おばあさんはてぶくろをひきだしにしまいました。

その日のごご、がっこうからかえってきたネッドは、てぶくろをみっつもっていました。
りょうてにはめているてぶくろのほかに、もうひとつぶらさげていたのです。
「せんせいがわたしてくれたの。ドニーかぼくのだろうって」
ネッドはおばあちゃんにいいました。
「ふーむ。たしかにあなたたちのてぶくろとそっくりね」
おばあちゃんは、このてぶくろもひきだしにしまいました。

(中略)

しばらくして、ネッドとドニーはひきだしからあかいてぶくろをみんなだして、かぞえてみました。
「1、2、3……4、5、6、7……8、9、10!」
なんと、あかいてぶくろは10こもあったのです!

本文より引用


最後の展開は絵的に映えるように設定したと思うし、それほど奇抜な展開でもないのに、面白い。

とっても可愛らしいお話。

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