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家も窓もないけれど。/『世界の家窓から・お国訛りで』


今回は番外です。


実家跡地。11年前の津波で跡形もありませんが、
記憶はバッチリ!


今、寝起ぎすてるマンションでもいいんだげっども、どうせなら漁山村の家窓の風景を。普段から方言丸出しでしゃべってるがらが、改まってお国言葉を意識すたとたん、文章を書げねぐなる面白さ。修行不足だと思う。

すかす、宮城弁は文字変換がでぎね。皆さんのお国言葉もそうなんだべか。関西弁なんて、もはや標準語だおんね。

上の写真は、実家があった場所で撮ったやづ。振り返れば海まで走って30秒だげっとも、まっすぐ走れば山にも30秒。大自然の中で、わっしゃをすながら、おっきぐおがりました。

裏庭の竹やぶでは、春先に細いタケノコがおがります。周りには梅、渋柿、イチジクなんかもおがっていて、梅を干したり、イチジクは佃煮にしたり、さみぐなれば、干し柿が軒につるされていました。

んだんだ、ビワの木もあった。自分がちゃっこいときに、九州のお土産でもらった、ビワの実。その種を口から出して、庭の植木鉢に入れだら、ずんつぁんが、までに育てで、いつの間にか木になってだ。毎年、味見ができるぐらいのビワがなって、ハクビシンと取り合いをしてだっけな。

竹やぶの前には畑があった。キュウリやらキュウイやら大根、白菜なんかが、植わらっていて。そういえば最近、採りたての野菜や果物、食ってねぇね。

家がねぐなるなんて思わねがったから、写真なんて残ってねんだよね。まあ、あったどしても全部あの津波で流されだげっとも。

まあ、生きていただけで良かったんだと思うことにすてる。たまに家族で思い出を話す。どっかで起ごる毎年の災害、戦争もんだべな。このNOTEでさえ大変な状況の方々もいる。楽しい思い出話を共有できるだけでもいんでねえが。

家も窓も、すべてなくなったけれども、季節ごとの鳥の声、海の香り、杉林のざわめき、雨の音。

自然は今も健在だ。

でも、あの自慢の古里。皆さんにも見てほすがったなあとも思うげっとも。どうしようもね。


そんなこんなで、俺はにぎやがな記憶とともに、今を元気に生きている。という、大事な話だ。

最後まで読んでもらって、ほんとにどうもね。



いつも仲良くさせていただいているnoter、しゃんぴぃさん。
怖さでタメを張る、と勝手に思っているアリエルさんの企画でした。
初めましてアリエルさん。すみません。いつもこそっと拝見しております。あらためて、よろしくお願いいたします。おかげさまでいろいろと思い出せました。ありがとうございました。


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