【KEIKAK】をテーマにした社内アイデアソン企画を開催しました。(その1)

この記事の要旨

この記事では当社が 2023 年の社内イベントとして開催した 【社内アイデアソン】 についてのあらましや顛末について2回に分けてご紹介します。
この社内イベントは、2023 年 11 月にリリースした弊社の kintone プラグイン KEIKAK をテーマに、社員全員をいくつかのチームに分けてプラグインの利活用アイデアを競い合うと言う内容でした。

【社内アイデアソン】までの道のり

まず歴史的な経緯を振り返り。

【社内アドベントカレンダー】企画

中小規模な SI 企業である当社では、毎年 12 月にチーフエンジニア陣の主催で社内イベントを開催しています。
2020 年頃からエンジニアのマインドとして極めて重要な 「情報のアウトプット」 を促す目的で 【社内アドベントカレンダー】 と言う社内イベントを開催するようになりました。
このイベントは、

  • 大まかなフォーマットは Qiita などで開催される アドベントカレンダー に概ね準拠

  • 社員個々が自由な内容(技術的な内容に限らなくても良い)で記事を作成

    • 記事の公開場所は当社 kintone 環境内に作成したアプリ

  • 記事が出揃った 12 月 25 日以降、社員全員で投票

    • 最優秀賞に輝いた社員には豪華報奨品をプレゼント!

    • 新人賞や社長賞、アイデア賞など他にも多数の賞あり

  • 社員は記事の執筆に業務時間の一部を使用して良い

といった感じの内容です。

しかし会社が拡大していく中で、こういった社内イベントへ参加する事に積極的でない社員も増加傾向にあるのも事実。
始めたばかりの頃は目新しさもあって多くの社員に参加いただきましたが、2 回 3 回と繰り返していくごとに参加社員がある程度固定化しつつあり、また本業の忙しさの中で疲弊した社員たちに記事の提供を強く求めるのも憚られる。
社員の自主性に依存するこのイベントは曲がり角を迎えつつあったのは否めません。

企画の再検討へ

自主的な貢献を当てにする【社内アドベントカレンダー】企画が行き詰まりを見せつつある中、上層陣も交えた検討会議では企画を練り直す必要性を指摘されました。
社員個々の参加する意識にばらつきがある事を懸念され、全員が関われるようなものである方が望ましい、と。
そこで浮上してきたのが 【社内プロジェクト】 でした。

【社内プロジェクト】とは

遡ること 7 年ほど前、当社の社員数も今の半分強くらいだった頃に、社員全員を複数のチームに分け、チームごとに(当時猫も杓子もの勢いだった)「IoT」をテーマに面白いアイデアを出し合い、実際に形として仕上げるところまでを競う企画「社内プロジェクト」を開催した事がありました。

筆者の所属するチームでは、猫のぬいぐるみの内部にラズパイとモーターと骨格を組み込み、スマホからの指示で自発的に動いたり LINE でリアクションしてくれたりと言ったようなものを作ったりしました。
他のチームでは、Amazon の Dash Button とラズパイに接続した電子掲示板を組み合わせ、ボタンを押すと「本日、都合により遅刻します」といったお知らせメッセージを表示するツールを作りました。
それ以外のチームでもいろんなセンサ類を駆使したものや各種サービスとの連携など面白いアイデアがいろいろ登場しました。

このフォーマットを再利用できるのでは?

もともとアドベントカレンダーと言う企画は基本的には参加者の自発的な意思を重視するものでした。
本業の合間を縫ってアウトプットする事に時間を費やし、その結果として何か素敵なプレゼントを貰えると言う、頑張れば得をするが頑張らなくても特に損はない、と言う点を最低限の基準としていました。

その一方で全社員に参加を強制するような企画となると忙しい本業へのしわ寄せが発生する可能性もあり、時間を奪われる事を疎ましく思う人が出てくる恐れもあります。

それでも、全員が参加し、各々の役割を果たす事を 業務の一部として取り扱う 事には確かに意味があると言う判断となったわけです。
かつて全社員で取り組んだ「社内プロジェクト」のような企画を、改めて開催してみようと言う事になりました。

結果として、

  • 全社員参加

  • チームに分割

  • プレゼンで発表

と言うフォーマットを採用する事になりました。

「アイデアソン」!

技術者界隈では、こういう風に急造チームのメンバーが意見の出し合いや検討を重ねて何か形を作る企画の事を 「ハッカソン」 と呼び、良く勉強会やハンズオンセミナーのような同じ目的で人が集まった中で開催されたりします。
ハッカソンはサービスの形、プロトタイプを作る事がゴールですが、その手前、例えばサービスの企画やビジネスモデルなどその前段となるところまで考えてそこまでの成果を競う事を 「アイデアソン」 と言います。
実際にテーマとなるサービスやモノを手にして、それをどのように活用していくのかアイデアを練り実際の形に仕上げるのはかなり時間も労力も必要ですが、アイデア検討までであれば実際に手を動かすのはそれほど量も多くなく済み、そのぶん(現実とは乖離した?実現の難しい?)奇抜なアイデアも出やすく、思いもよらぬ内容にも期待できます。
これなら全員参加の形でも本業への影響を抑えられるのでは?

テーマは「KEIKAK」!?

そんなわけで、チーム戦でアイデアを競うと言うフォーマットが固まった年末企画。
その一方、じゃあテーマはどうするかと言う問題があります。
以下のようにいろいろ考えられるものはありますが・・・。

  • 業務改善

  • 主たる事業で取り扱うデータを活用したサービス

  • IoT

  • VR/AR/MR

  • ライフハック系

  • 生成 AI 関連

生成 AI は 2023 年来非常に大きなトピックスとなっているものであるためテーマとしてはかなり熱いものです。
その一方で、実際にどう役立てるか?どう言うアイデアを建てるか?はかなり漠然としていて絵に描いた餅のようになってしまうかも知れません。

そんな中、kintone 事業を手掛けるクラウドソリューション課がこの年の 11 月にリリースしたばかりの新プラグイン製品 KEIKAK の存在がありました。
同課が満を持してリリースした新製品、これを盛り上げるような販促アイデア、あるいは素晴らしい活用アイデアなどを考えるのは会社にとっても大きなメリットになるのでは?
そう言う判断があり、テーマは 「KEIKAK」 と定まりました。

次の記事 では、各チームが各々に 1 ヶ月ほどの時間を掛けてアイデアを練ったものがどのような内容であったかをご紹介したいと思います。

※ 本記事で使用している画像は一部を除き全て生成 AI で作成したイメージ画像です。


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