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上越立ち止まりスポット21(琴平神社)

若い頃、直江津中学校のあたりにある家からこの海浜公園の横にある琴平神社を折り返してもどるジョギングを毎日していた。今はぜったい無理。

琴平神社には見所が二つある。

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一つは芭蕉の石碑。「ふみ月や六日も常の夜には似ず」・・・7月6日だって普通の夜じゃないよという意味。7月6日は祇園祭の前夜祭。この日から八坂神社のみこしが高田に向かい、7日間祭が行われる。14日に川を下ってみこしが直江津にもどり、裏祇園になる。上杉時代からの歴史である。ということで、7月6日は七夕の前夜祭で普通の夜じゃないよという句になった。実は祇園祭の前夜祭で賑やかしかったのだろう。

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「奥の細道」で芭蕉のお供をした曽良の随行日記がある。そこには、7月6日に黒井の宿から渡し船で関川を渡り、直江津の聴信寺に泊まる。その夜にこの句を詠んだとある。二日滞在し、8日には高田に向かっている。ところで、「奥の細道」では7月7日は「荒海や佐渡によこたふ天の川」という句を出雲崎で詠んでいることになっている。距離と時間が整合しない。まあ、出雲崎で見た風景が印象に残り、7月7日に直江津滞在時に句として完成した・・・ことにしておこう。

ほかに安寿と厨子王の碑がある。森鴎外の「山椒大夫」での重要な場面がここで展開したということ。佐渡に売られてしまう安寿と厨子王、母親が引き裂かれ離れ離れにされてしまう「現場」だ。

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昔は川原に安置されていた。河川改修で場所をここに移された。

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