マガジンのカバー画像

杉田庄一物語_杉田庄一の生涯についての研究

74
杉田庄一は世界のエースパイロットの1人としてスミソニアン博物館に写真展示されていますが、その生涯はあまり知られていません。生誕百年を記念し、杉田の生涯を多くの記録から追っていき、…
運営しているクリエイター

2024年4月の記事一覧

杉田庄一物語その27(修正版) 第三部「ミッドウェイ海戦」 第二次ソロモン海戦

 八月中旬、米軍は空母「エンタープライズ」、「サラトガ」、「ワスプ」を主力とする第六十一…

Stonefield
1か月前
1

杉田庄一物語その26(修正版) 第三部「ミッドウェイ海戦」 第一次ソロモン海戦

 昭和十七年八月七日、この日から、連合国軍の本格的な反攻がはじまった。米軍及び豪軍による…

Stonefield
1か月前
1

杉田庄一物語その25(修正版) 第三部「ミッドウェイ海戦」 ガダルカナル島攻防戦…

 ガダルカナル島は大小百の島が連なるソロモン諸島の南端にあり、大きさは四国の三分の一ほど…

Stonefield
2か月前
3

杉田庄一物語その24 (修正版) 第三部「ミッドウェイ海戦」ガダルカナル島上陸

 「第二段作戦計画」は、ニューギニア島東南岸のポートモレスビー攻略作戦(MO作戦)とニュ…

Stonefield
2か月前
1

杉田庄一物語その23(修正版) 第三部「ミッドウェイ海戦」 捲土重来、内地へ

 六月十日、大本営はミッドウェイ海戦の結果について事実とは異なる報道を行う。この日に発表…

Stonefield
2か月前
2

杉田庄一物語その19 第三部「ミッドウェイ海戦」第二段作戦

 初戦の真珠湾攻撃やマレー作戦に成功し、昭和十七年の五月にはビルマ北部のマンダレーを押さ…

Stonefield
2か月前
1

杉田庄一物語その22(修正版) 第三部「ミッドウェイ海戦」 アリューシャン作戦

 アリューシャン作戦に参加する六空別動隊は、宮野善次郎大尉を指揮官として、岡本重造先任搭乗員、尾関行治一飛曹、上平啓州一飛曹、神田佐治二飛曹、谷水竹雄一飛ら十二機が選ばれ佐伯基地に進出した。谷水は杉田と同じ飛練十七期(戦闘機)でこれまでペアで訓練していたのだが、年長でもあり海軍での経験も長いため別動隊に選ばれていた。隊員たちには、「目的地は南方方面」とだけ知らされた。  佐伯基地では空母「隼鷹(じゅんよう)」、「龍驤(りゅうじょう)」の搭乗員が訓練をしていた。「龍驤」は小型空

杉田庄一物語その21 第三部「ミッドウェイ海戦」ミッドウェイ海戦

 五月十七日、三百名以上の設営隊員や杉田を含む六空の若手搭乗員二十名を乗せた輸送船慶洋丸…

Stonefield
2か月前

杉田庄一物語その20 第三部「ミッドウェイ海戦」珊瑚海海戦

 五月八日に、新郷英城飛行隊長は元山空飛行隊長兼分隊長として転出、兼子正大尉が後任の飛行…

Stonefield
2か月前

杉田庄一物語その18(修正版) 第三部「ミッドウェイ海戦」B25爆撃機、東京初空…

四月十八日、米軍機動部隊が空母ホーネットからノース・アメリカンB25ミッチェル爆撃機を発…

Stonefield
2か月前
1

杉田庄一物語その17(修正版) 第三部「ミッドウェイ海戦」第六海軍航空隊(六空)

 四月一日、基地航空兵力の編成替えがあり、開戦前から少ない兵力で内南洋方面の警戒及び南東…

Stonefield
2か月前

杉田庄一物語その16(修正版) 第二部「開戦」シンガポール陥落

 二月十二日、東条英機首相が天皇に拝謁し、大本営連絡会議でこれからの戦争方針を研究する旨…

Stonefield
2か月前

杉田庄一物語その15(修正版) 第二部「開戦」日本軍南洋方面進出

 昭和十七年が明けた。日本軍の快進撃が報道され、連日祝勝ムードが日本中に漂っていた。あれ…

Stonefield
2か月前

杉田庄一物語その14(修正版) 第二部「開戦」太平洋戦争開戦

 十二月一日、御前会議で開戦が決議され、二日には連合艦隊旗艦の戦艦「長門」から全艦船部隊に対して、開戦を示す暗号「ニイタカヤマノボレ一二〇八」が発出せられた。  十二月八日、日本時間午前七時に大本営政府連絡会議は、宣戦布告を発表する。日本軍は、マレー半島のイギリス領に上陸し南方作戦を開始した。  南方作戦の目標は、香港、シンガポール、マニラの重要軍事拠点を潰し、英国の支配下にある石油やゴムなどの軍需資源を確保することにあった。  マレー攻撃の一時間後に海軍の機動部隊が真珠湾を