花火を見ると思い出すこと
岩井俊二監督の名前を一気に知れ渡ったドラマ「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」。
ちょうど30年ほど前(今、調べました)に放映されたフジテレビのオムニバステレビドラマの一つです。
当時、働いていた映画事務所のスタッフ、制作として関わっていたミュージカル劇団の俳優から勧められ、録画したビデオをお借りして拝見しました。
フィルムのような色合い、二つの結末など話題になった理由くらいでストーリーは、ほとんど覚えていません。
テレビドラマだったにも関わらず、
この作品で岩井監督は日本映画監督協会新人賞を受賞され、
2年後、再構成され、映画として劇場公開されるほどの作品に成長し、
5年前にはアニメ映画にもなるなど、夏の風物詩になりつつあります。
人混み、蚊などの理由で、そこまで好きではなかったと思うのですが、
あの頃から、ワクワクしながら花火に出掛けていくようになりました。
人混みだから楽しいんだし、
蚊対策に虫除けスプレーしていけばいいと思うようになったからかもしれませんが、
あの作品がきっかけになったことは間違いありません。
この時期、夜に飛行機で移動すると、窓から花火が見えることもあり、疲れが吹き飛ぶことも。
「打ち上げ花火、上から見ております」
など岩井監督のドラマを思い出しながら球状に見える花火を、ついつい拝んじゃうんだよなぁ。
もちろん、旅先でも拝見することはあるし、
先日のように要介護の母と自宅の窓から見える花火大会(4年ぶりでした)を楽しむこともあります。
「ラグビーの試合の方が気になる」
と母が言い始め、途中で切り上げたけれど。
やれやれ。
冠(かむろ)やスターマインなど花火の種類はどうでもよく、
ぼーっと空を眺め、そこに開く花の火を感じる時間が好きなのでしょう。
酒を、ちびちび飲みながら。
さて、昨晩はびわ湖大花火大会で、
研修中の宿泊先のラウンジから拝見することができました。
一面、窓なのですが、3分の1くらいしか見えず、
ラウンジ内の大きなテレビに流れる生中継の花火映像と交互に楽しみながらですが、
一生忘れられない夜となりました。
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