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穴があったら入りたい…テレビの話

ショッピングサイトで大型テレビばかり眺めていたからでしょうか。
このところポップアップでテレビのネット広告が出てくるようになりました。
テレビの調子が悪く、時折、画像が乱れることがあり、時には途切れてしまうのです。
それが、ここ数カ月頻繁に起こるようになってきました。
 
テレビを購入して4年ほど。
壊れるには少し早いようにも思いますが、年数ではなく、使用総時間の影響も大きいらしい。
母の滞在期間は、一日中、つけっぱなしなので寿命も短くなるんだろうと購入を検討していました。
ワクワクしながら。
 
しかし、ある日、姉が、もう一つのテレビの調子も悪いとぼやきました。
同じ時に一緒に購入したのですが、そちらの使用頻度は低い。
「あれ?ひょっとして……」
 冷蔵庫にマグネットで貼られていた一般社団法人「700MHz利用推進協議会」のチラシに目が留まります。

地上デジタル放送に移行し、地上アナログデジタル放送が使用していた電波帯(700MHz帯)が開いたため、携帯電話が利用を始め、
テレビに電波障害を起こす可能性が書かれていました。

書かれている番号に電話すると、我が家も障害可能性地域に入っているらしい。
後日、高所作業車のトラックも含め、2台の車と3人の方が、やって来ました。
 
測量計のような物を使い、丁寧に調べてくださいます。
「結論から申しますと電波障害はないようです。
可能性としては、アンテナかと……折れているようなので」
 申し訳なさそうにおっしゃいました。
屋根の上を見上げると、素人の僕でもわかる程。

「穴があったら入りたい」とは、まさにこういう時のためにある言葉です。
「大変、申し訳ございません」
 3名の方にペットボトルのお茶を手渡しながら、僕は頭を下げました。
深々と。
もち米から、ハチミツから家にある物全て差し出したいくらい。

「大丈夫ですよ。よくあることですから」
3名とも嫌な顔一つせず軽やかに去っていきました。
 
こうして、本来、テレビを注文しようと思っていた馴染みの電気屋さんに頼んだのは、アンテナと取付工事。
おかげさまで昨日からキレイに映り始めました。

しばらくテレビ購入はなさそうで、少し残念なような。
得したような。
複雑な気持ちです。
 
写真は西アフリカで見かけたテレビアンテナ。

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