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ギリシアでオリーブ畑の管理人を選択していたら?

進学、住居、就職、交際相手、介護など人生において岐路に立つことがあります。
 
30代後半の頃、ホワイトマンプロジェクト終了後、どうするかを考えていた時のこと。
一つの選択肢として、ギリシアの小さな島に渡り、オリーブ畑の管理人の話が舞い込んできたことがありました。
何人かの共同出資でオリーブ畑を購入したが、管理する人がいなくなったのだとか。
村上春樹さんの旅行記「遠い太鼓」が好きだった僕は真剣に考えてしまったのです。
本の中に描かれていた閑散としたギリシアの小さな島々の時間に魅力を感じていたから。
 
結局、ホワイトマンプロジェクト終了後、世界一周を選び、帰国後、安八町を住む場所に選び、旅行作家の道を選びました。
その時、その時、一つずつ選択して、自分なりの人生ができあがってきたことを振り返って噛みしめる時間も好きですが、
あの時、違う選択をしていたらどうなっていたんだろうと想像する時間も好きなんだよなぁ。
 
もし、ギリシアに住んでいたら、
2009年のギリシア危機(政権交代が起き、旧政権の財政赤字隠ぺいが明らかになり、大きな緊縮財政と構造改革へ)で景気が落ち込み、
その影響は、オリーブ畑にも及んでいたのでしょうか。
そして、日本の編集者から「ギリシア事情」など、ギリシアに関する文章を書いていたかもしれません。
取材もしなくちゃいけないから、語学が苦手な僕がギリシア語を猛勉強し、
飽きると地中海の太陽を浴びながら、冷えた白ワインを飲んで、結局、面倒になってしまう日々。
そうこうしているうちに母の介護問題が浮上し、一旦、帰国し、
結局、安八町に住み、田んぼや畑ではなく、オリーブ畑をやっていたかもしれないなぁ。
 
昨日、田んぼでお世話になっている先輩のご自宅で、
ご夫婦がハマっている南アフリカ産、スペイン産など海外のオリーブオイルをいただきながら、ふと思い出して想像していました。

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