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沖縄と共同売店

安八町には、コンビニ、スーパーはもちろん、24時間営業の大型ディスカウントストアにドラッグストア、こだわりのスーパーまで、直接、手に取って買うことのできる店の選択肢は多い。
それに加え、ネットでも手に入る時代。
 
だからこそ、生活をテーマにした「セカイサンポ」や「ニホンサンポ」の旅は僕にとって大切です。
田舎町に滞在していると顔が見える小さな商店のありがたさに魅力を感じることがあるんでしょうね。
 
昨日、母が、沖縄の共同売店のドキュメンタリーを見ていたので、僕も洗濯物を畳みながら一緒に拝見していました。
現在、放送中の朝の連続テレビ小説「ちむどんどん」の舞台である沖縄本島の北部地区には、共同売店が多い。
仲間由紀恵さんが演じる主人公のお母さんも共同売店に勤めています。
 
15年ほど前、「うまい棒」の旅で、最南端で売っているうまい棒の味を探りに行った際、
いくつか立ち寄った個人商店だと思った店も実は共同売店だったかもなぁと思いながら拝見していました。
 
共同売店とは明治末期に沖縄でできた共同購入を中心にした相互扶助の組織。
世の中の価格競争には到底、太刀打ちできないけれど、それにはない魅力があります。
店の前にはベンチ、無料でいただける黒糖とお茶が置いてあり、買い物ついで、いや、買い物がなくても女性たちは、そこに集い、「ゆんたく(おしゃべり)」を楽しむのでしょう。
今は高齢者が多いけれど、昔は、若いお母さんも買いに来て、子育ての相談も、そこでしていたのかもしれません。
 
一方の男性たちは、どこかで徐々に集まって酒を飲む「ゆんたく」が中心なのかな。
沖縄によく伺っていた30代の頃、浜辺で飲んでいたら、いつのまにか「ゆんたく」飲みになっていたことがありました。
あの感覚は不思議で、「住みたいなぁ」と初めて住む旅を意識したんだよなぁ。
 
共同売店は、どんどんなくなってしまったけれど、
これから人口減少していく日本で、
過疎化が進む村の一つの選択肢として、新しい形の共同売店ができるかもしれないですね。
 
黒糖とつづったので、今日の写真は、先日、いただいた喜界島(鹿児島県)の黒糖。
エンジニアから転身した方が生産されているのだとか。
驚くほど、抜ける甘さは、コーヒーや赤ワインのお供にぴったりで、僕も母も止まりません。

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