「男はつらいよ」が無性に観たくなる時期
映画「男はつらいよ」シリーズを初めて拝見したのは30代半ばだったでしょうか。
それまで48作品あるうち、一本も観たことがありませんでした。
せいぜい子どもの頃、テレビで流れる映画でちらっと観た程度。
20代後半の夏、子供ショーで北海道を周っている時、主演の渥美清さんが亡くなったニュースを拝見したことは憶えています。
ショーのスタッフの間でも話に出たのですが、
あの時は観ようとは思わなかったんだよなぁ。
当時は、ハリウッド映画か単館系の邦画やフランス映画、時々、ジャッキーチェンの映画を観ていたかと。
「旅が多いのに、もったいない」
30代半ば、連載でお世話になっていた「男はつらいよ」ファンのカメラマンから言われ、VHSのビデオを全巻お借りしました。
2カ月ほどで全て観終えます。
当時流行っていたアメリカドラマ「24」と同じくらい、のめり込みました。
寅さんが柴又に帰ってくる、マドンナに恋をする、そしてフラれる、また旅に出る……たいてい、その要素が入り、パターン化されています。
同じだからこそいい、時折、出る寅さんの名言、日本各地の風景など、寅さんファンのお気に入り部分はそれぞれ。
僕は無人駅に近い駅舎やバスの脇の茶屋、昔ながらの小さな旅館などで、一人ぼーっと、時にしんみり飲んでいるシーンが好きなんだよなぁ。
そして、何年かに一度、無性に観たくなる時があり、
どうやら今、また、その時期がやってきたようです。
昔のように、レンタルビデオ屋に走らなくても
ネット配信なので、どこでも観られるようになったことはありがたい。
ここ1ヶ月ほど、寝る前に流すことが多い。
「あぁ、これね」
と、そこまでのめり込むこともなく、一日の高まったテンションをリセットするにはちょうどいい。
全部観ないで、30分ずつくらい。
一週間で1本のペース。
今、6本目。
まだまだ、しばらくは楽しめそうです。
ヤギを見るために、たまたま渡った香川県の志々島も「男はつらいよ」のロケ地でした。
旅先で、こうした場所に出会うのも楽しい。
写真は志々島の珍しい墓です。
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