道を踏み外す有能者へ

道を踏み外す有能者に、いつも思うことがあるんだけど言葉に表せないでいた。

少し具体的に言うと、一世を風靡した歌手や、日本を牽引した政治家、多くのものに夢や希望を与えたスポーツ選手・・・彼らが違法薬物に手を染めたり、汚職やら恐喝やらで逮捕されることを見て、歯がゆく思ってきた。

主旨の前に独り言程度に呟くと、僕は人並外れた努力や才能を施した有能者に、『普通の倫理観』を当てはめた法律の中で生活を強いる方が矛盾しているのではないか、とも思ったことがある。

ただ、今はやはりその考えは正したい。人間が持つべき一番の”能力”は、『倫理観』であると思うからだ。

どんなに頑張っても、人間は虎より速くは走れないし、鳥のさえずり以上の歌声はない。知能もコンピューターに負ける。その中で、人間が唯一他の生物に誇れるのは、もとい誇るべきなのは、倫理観を持ち、学習や共有を重ねられることだ。だから、『ダメなものはダメ』、なのだ。

道を踏み外す有能者を見るたびに、そんな中でも高い倫理観の中で進化を続ける本物の有能者を、誇りに思う。


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