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【名言】死んでもいい覚悟なんて…

「死んでもいい覚悟なんて、捨ててしまえ。死んでもいい覚悟なんていらねえんだよ!そうすれば、お前はもっと強くなる」
by葛西純(プロレスラー)『タカタイチデスぺマニア』2022年9月12日

試合はまだこれから見ようと思うけど、試合後のやり取りを見ただけでその熱量はもう十分伝わってきた。今プロレス界を引っ張る男の一人、エル・デスペラード。彼が憧れの葛西純と再戦した。
デスぺは数年前までくすぶっていた過去がある。それが、2019年5月に初めて葛西とリング上でシングルを行ったことをきっかけに、なにかが弾け、そしてスターダムにのし上がった。その実力は勿論、リング上での一つ一つの動作から試合後のコメントまで、今のデスぺは研ぎ澄まされている。だからこそ、レスラー人生の分岐点となった葛西との再戦を前に、デスぺは『死んでもいい覚悟で臨む』と表現した。
しかし葛西にとっては、その言葉だけは見逃せなかった。熱戦の後、互いに感謝を述べあった両者だが、葛西は続けて冒頭の言葉を発した。
「世の中にはなぁ、死にたくて死ぬ奴なんていねぇんだよ。生きていてぇのに死ななきゃいけないやつ、生きていたいのに死んじまう奴がゴマンといるんだよ。お前みたいによぉ、最高の仲間に囲まれて、たくさんのファンに応援されて、夢だった新日本プロレスに入門して、プロレスラーとしてデビューして、新日ジュニアのトップ取って、最高の人生送ってるやつがよぉ、死んでもいい覚悟でリングに上がるなんて言うなよお前!!!」
「俺たちはよぉ、死んでもおかしくねぇ、大怪我してもおかしくねぇリングに上がって、生きて、生きて、生きてリングを降りなきゃいけねぇだろうが!!!」

命を削る、常にギリギリの戦いをしている葛西だからこそ、生きることの意味を知っている。だから、『死んでもいい覚悟』は必要ない。
葛西の言葉を胸に刻んだデスぺはこの言葉に素直に詫び、改めて再戦を希望した。そしてその意思に「お互い明日からも生き続けて、お互いもっと強くなって、またリングで会おうや!」と返した葛西。

いつか行われる再戦が、今から楽しみで仕方がない。


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