【名言】今はプラス、プラスにしているから…

「次はマイナスにしていくのよ。大事なことだけぐっと詰め込むの。今はプラス、プラスにしているから限界だと思うけれど、そこからマイナスにしていくと強くなる。絶対に強くなる」
by魔裟斗(2024年1月28日　スーパーレック戦を終えた武尊へ向けて)

スーパーレック・キャットムーカオvs武尊は1月28日、東京・有明アリーナにて開催された。既に伝説化している至高の名勝負だ。
驚異のローキックを前にしても、武尊はいつもの『受けながら前に向かう』スタイルで真っ向勝負。3Rで反撃の狼煙を上げるも、惜しくも判定負けを喫した。

試合後の武尊に、魔裟斗が声をかけた。魔裟斗はいうまでもなく、現役時代K-1の立役者となり、今も深い知識と経験から現役選手の憧れでい続けている。武尊も、魔裟斗に憧れ、魔裟斗を慕うスーパースターの一人だ。

満身創痍の武尊に対しても、魔裟斗は敢えて空気を読まず、「絶対に強くなるよ。もう1回頑張れよ。」と励ます。そしてそのあと、冒頭の言葉を続けた。
「最高だったよ、試合は。めちゃくちゃ面白かったよ。超燃えたよ」と笑顔で語る魔裟斗に、ついに武尊は堪えきれず大粒の涙を流すのだった。

格闘技に限らず、人はある種の”高み”を極めた時、『マイナス』にしていく作業が伴うと思う。プロレスラーの武藤敬司や鈴木みのるも同じようなことを言ったことがある。
大切なのは、あくまで『高みを極めた時』に行うということ。彼らは突き詰めるところまで突き詰めた、そういうことだ。

極めた男たちが辿り着く、『削っていく作業』―――
これからの武尊を、更に応援していきたい。

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