宮崎産マンゴー

宮崎産マンゴーがトップブランドになった理由【連載4】

3.糖度15度以上、一玉350g以上の独自基準

2)高級ブランドで重要な「価格」


特に高級ブランドで重要なのは「価格」だ。

価格は、商品に付与されるもので原価、コスト、利益を積み上げて決定されるのが価格だと考えている人が多い。


価格には「価格心理効果」がある。誤解を恐れずに言えば「価格」が人の心理に影響を与えるインパクトは「品質」「こだわり」より大きい。なぜなら「価格」は非常に分かりやすいからだ。


高級品に関して価格が如何に重要な要素であるのか事例を紹介したい。米国のあるジュエリー店舗で話。観光シーズンで店内は観光客であふれているが、店舗のオーナーが仕入れたターコイズ(トルコ石)は値段の割に品質的に高いがなかなか売れなかった。

陳列ケースを目立つ場所に配置したり、店員に積極的にターコイズを売るように指示をしたが売れない。困ったオーナーは、ターコイズ全品を半額にしてセールするようにスタッフに指示するメモを残し出張へいった。出張から戻ったオーナーがターコイズの陳列ケースを見ると全部売れていた。スタッフに聞くと価格を2倍にしたら全部売れたという。オーナーが殴り書きで指示した「1/2」のメモをスタッフが「2」と読み違えて販売価格を2倍にしたら完売したのだ。


ターコイズが売れなかった要因は価格にあった。顧客側からするとターコイズは、リーズナブルな価格なので「品質があまり良くない」と判断されたと推察できる。顧客からすると価格は品質を判断する指標の一つ。

高額ものほど「品質が高い」「欲しい商品」となり購買意欲にスイッチが入る。

価格を2倍にしたら「品質が高い」「欲しい商品」にすり替わったのだ。多くの消費者は品質を吟味し値段をつける知識も経験も持ち合わせていない。判断材料として分かりやすいのが「価格」だ。価格が高ければ、品質も優れており高級品として認識してしまう心理がある。


◎「高価」=「高級」「高品質」


高級品にしたいのであれば、価格設定を高くすることが必要。「価格」は消費者心理を惹きつけることができる。

→連載5につづく


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