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CVNちゃんねるの2回目(ひきこもり回復への3つの壁)をアップ

CVNちゃんねるの2回目(ひきこもり回復への3つの壁)をアップしました。

今回は11分半ほどの映像となっています。字幕の方を手伝ってくれている若者が、かなり工夫して見やすくしてくれました。そして、個人的には、僕の話し方がちょっと早すぎるような…(どうもすみません)

今回はひきこもり回復の過程で直面する3つの壁について概要というか、要点を話しています。

ひきこもりの3つの壁とは、僕が考えているのは、「孤立」「成長」「自立」の3つです。

「孤立」の壁とは読んで字の如くです。ひきこもり状態にある人は多かれ、少なかれ、厳しい孤立状態に直面していたり、経験していたりしています。

前回説明したひきこもりのタイプによって、この「孤立」の壁のどのあたりにいるか、が変わってきます。自分から助けを求めようとしないタイプ「3、4」の人は、壁のかなり手前の方にいることが多いです。一方、タイプ「0、1、2」の人は、タイプ3、4の人より少し先にいたり、ほとんど壁を乗り越えそうな位置にあることもあります。

どのあたりにいるかによって、本人や家族へのアプローチの仕方は変わってきます。

「成長」の壁は、かなり見落とされがちな壁です。ですが、脱ひきこもり のプロセスでは、その核と言えるかもしれません。ひきこもりの当事者は、数年から十数年、もしくはそれ以上、孤独や孤立した状態を経験していることがあります。一見、友達と仲良くやっているようでも、心を閉ざして自分を出さず、周りに合わせているだけでは、孤立状態でないとは言えません。

僕は本来、思春期に経験するはずだった様々な出来事を、追体験して、少しでも失ったものを取り戻していくことを大切にしています。とはいえ、20代、30代、40代になってから、追体験をする場合、10代の時と同じことをすればいいわけではありません。しかも、できるだけ時間をかけずに短期間で済ませないと、なかなかひきこもりの「人生」に反映させられないことになります。

「自立」の壁は社会参加のための壁です。就労はもとより、パートナーを見つけたり、一生の楽しみや趣味を見つけたり、親友を見つけたり、自分の生きるうえでのモデルのような存在を見つけたりする必要があります。

この「自立」の壁を乗り越える時に大切なことは、「できる、できない」ではありません。「続けられるかどうか」が問われます。わかりやすい例で言うと、就労の場合、働けるか働けないかよりも、10年、20年、30年と働き続けられるかどうかが大切なこととなります。

また、途中で医療機関を受診するなどして、検査や治療をする必要が出てくる人も多いです。そういう人の場合、たいていは最初の「孤立」の壁を超えた後から治療に向かうことになります。治療に向かうと、一時的に「成長」の壁や「自立」の壁へ向かうプロセスから多少はずれることもあります。もちろん、医療の流れの中にも様々なサービスや制度を利用できることがあって、それで変化していくことも可能かもしれません。とはいえ、現状では、QOL(生活の質)を向上させ、選択肢の多い生き方を手に入れるためには、ある程度の「成長」の壁を乗り越えるプロセスを経験することをお勧めしたいところです。

(治療のラインに入ると、そのまま障害者手帳や年金を受け取って、障害者として生きていくことになることが少なくありません。もちろん、それはそれでかまいません。まず誰もが生きられる環境を確立していくことは大切です。ただ現状は障害年金を受け取る状況から、脱して自活、自立、成長できるようになるひきこもりの当事者は、ゼロではありませんが、その例はかなり少ないです。障害者も、そうでない人も誰もが、豊かで多様な納得できる生き方を自由に選択できるようになれるといいのですが、まだ難しいところも多く、ひきこもり支援の現場でもまだまだ試行錯誤中です。僕はとりあえず、「成長」の壁を重視することで、その難題に取り組んでいるところです。少しずつ成果が上がってきているので、見通しは明るいと信じています)

今回の放送の概要は以上の通りです。

もしよろしければ、費用は300円となりますが、映像のほうも視聴していただければ幸いです。僕は行政からの補助や助成をほとんど受けていないので、厳しいコロナ下での活動資金などに使わせていただければ、幸いです。

300円を支払いますと、このページの最後に映像のURLが現れます。また、今回の3つの壁に関係する最近のケースの紹介なども有料欄に少し書いています。

今後のCVNちゃんねるの続編については、このnoteページで随時、投稿させていただきます。またはCVNのブログ(HP)もごらんください。そちらでも案内を出させていただいています。(ただ、このnoteページにリンクを貼ってあることになるのですが)

http://blog.livedoor.jp/cvnasaka/


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サポートしていただければ幸いです。長期ひきこもりの訪問支援では公的な補助や助成にできるだけ頼らずに活動したいと考えています。サポート資金は若者との交流や治癒活動に使わせてもらいます。