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ひきこもりとともに歩き、学び、遊んだ色色

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ひきこもり支援をしながら、ひきこもりの人たちとともに歩いて、学んで、そして遊んだ様々なことをつづったものです。無償で気軽に読める短い記事やレポートを集めています。もしよければご一…
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#長期高齢化

ポスト・コロナへの憂い 懸念されるひきこもり支援の今後

 コロナのワクチン普及が進むなど、じょじょにコロナの混乱もおさまる気配を見せています。  それ自体は悪いことではないかもしれません。世の中が、新型コロナに感染する不安や憂いから解放されれば、社会も世界も大きく変わっていくことでしょう。  ただ、だからといって、単に元通りになるわけではありません。  ひきこもり支援の現場に立つと、この一年半余りのコロナ禍において、少なくとも4つの課題が大きく浮上してきそうです。 第一の課題:コロナ禍での思わぬ停滞 一つ目の課題は、コロナ

孤立の壁がもたらす家族の焦り

ひきこもりが回復していく際、孤立、成長、自立の3つの大きな壁を乗り越えていく必要があると、よく話していますが、一番時間のかかるのは、最初の孤立の壁だったりします。 この孤立の壁を乗り越えるときに、特にご家族はいつ終わるかわからない「無限の焦り」というようなものを感じることがあります。 なんらかの変化が実感できればまだしも、家族としてできることをやっているのに、なぜか成果が出ない。そんな時間が何ヶ月も、下手すれば何年も続いてしまうと、参ってしまうのも無理はありません。 え

ゲームも捨てたものではない

暗い話ばかりでもいけないので、明るい話も少々。ひきこもり支援の現場の話です。 インターネットやゲームの話題になると、長期ひきこもり界隈ではどうしても「深刻な依存問題」や「過剰課金による経済的破綻問題」などの話になりがちです。 それらはたしかにそういう一面もありますが、それだけではありません。悪い話ばかりではないのです。 近々、さる長期ひきこもりの若者が、さるIT関連企業に正規社員として採用されることになりました。ただ、彼はいっときほとんど家から出られない状態でした。それ

コロナ禍のひきこもり支援現場にて:突然死

僕の訪問支援をしている若者(ひきこもり)の一人が、このほど突然、亡くなったという知らせを受けました。 くも膜下出血ということです。 その方は40代で、僕が訪問してもなかなか顔を合わせられない人でしたが、最近はご家族の理解も進み、なんとかなればという期待も抱いていた矢先のことでした。 深くお悔やみを申し上げます。支援がまにあわなくて、残念でなりません。 ひきこもりの長期化にともない、当事者やご家族の高齢化も著しく進行しています。特に先月半ばからは昼夜の寒暖差で健康状態を

CVNちゃんねるの第1回をアップしました

ひきこもり支援(とフリーライター)をしている石川清です。ご無沙汰してしまってすみません。 ここ1年ほど家族教室(埼玉県朝霞市でやっているひきこもりの主に家族の集いと勉強会)と若者の集い(埼玉県朝霞市でやっているひきこもり当事者のゆるい居場所)を開けていません。そういうこともあって、YouTubeで十数分の動画を配信することにしました。 とりあえずCVNちゃんねるという名称です。もしよろしければご覧ください。 第1回の放送のURLは以下です。 https://youtu