他人のネイルにとやかく言うな!
こすられまくった題材のブログを開いていただきありがとうございます。こすられる、なんて業界用語を恥ずかしげもなくテレビマンばりに使ってしまうような人間ですが、どうぞよろしくお願いいたします。
半年前に千葉に引っ越してから私はネイルサロン難民となっていた。
ホットペッパービューティーでネイルサロンを検索し、料金、口コミをチェック、最近はネイリストの方がInstagramをやっていることも多いので、インスタでネイルのデザインをチェック。
気になったサロンに行っては「ん~デザインはいいけど浮きやすいな(剝がれやすいな)」とか「塗りにムラがあって微妙」とか「ネイルオフの時めちゃくちゃ痛い」とか、なんやかんやケチをつけては他のサロンを予約する。まだ見ぬ最高のサロンを求めて奮闘していた。
完璧なんてないのに、完璧を求める日々。
そしてついに先週、ようやく私のお眼鏡にかなうサロンを見つけた。
技術よし。デザインよし。コミュ力よし。料金ちょうどよし。
しいて言うなら下の階にあるラーメン屋とケンタッキーの悪魔的香りが換気扇から漂ってきて食欲が爆発してしまうところだけが欠点だが、これは見方によっては長所とも言える。
「前回はピンクで儚げな感じだったんですけど~、今回は強い女になりたくて~」
という私の抽象的な要求にも笑いながら応えてくれる優しさと提案力も持ち合わせていた。もし上司にこんなふわふわな指示出されたら平手打ちしてしまうかもしれない。
そうして出来上がったのは、ネイビーをベースとした、まあ言ってしまえば"男受けが悪そうな"ネイルである。
「こういう色って、旦那さんに何か言われたりしないですかー?」
「え、何色にしても、かわいい~~~しか言わないです!」
「えー!旦那さん大正解じゃないですか!!」
「そうなんですよ~!」
キャッキャ!
事実、夫は、かわいい~~~しか言わない。今回の強めネイビーネイルに関しても、かわいい~~~と言いながらニコニコしていた。
「旦那さんからピンクとベージュしかダメって言われているお客様もいらっしゃって~。ほんとはネイルをしないで欲しいらしいんですけど~」
「え!?なんですかそれ!どうしてですか!」
「分からないですけど、そういう人っていますよね~」
「あー。いますいます~!」
キャッキャ!
女子たるもの清楚であるべしって思ってる男って一定数いるよな~。
爪の色指定って。靴の色を白で統一する悪徳高校の校則かよ!そんな校則破っちまえよ!
私は処女じゃないという理由で彼氏に振られた経験を持つ悲しきモンスターなので、清純さを求める男性への苦手意識がある。苦手意識というか、理解はできるけど、相容れない。
好みの問題なので仕方ないとは思うけど、だったら付き合う前に言ってくれよ、とbacknumberの花束を聞きながらむせび泣いたものだ。
歯がちゃがちゃだねと面と向かって言い放ち最終的には「俺、愛してくれない人とは付き合えないんだよね」と振った男といい、私の元カレたちはデリカシーがない、つわものどもばかりだ。夢の跡だ。
男受けを狙ってネイルをしている訳ではない、という意見はよく聞く。まったくもってその通りで、ピンクのネイルをする時だって、別にその方が夫にモテそうとか思ってない。
今日はピンクの気分♪
これだけである。晩御飯と一緒だ。
今日は寿司の気分♪
と、ここまでが昨日母と電話をするまでに書いた内容である。
母と通話をするときは、大体ビデオをオンにして、飼っている猫ちゃんを見せることにしている。猫ちゃんを見ると落ち着くらしい。
膝の上で丸くなる猫ちゃん1号を撫でていると、
「あんたまさか爪黒く塗ってんの!?」
母からご指摘が入った。
「いや、ネイビー!画面の色で黒く見えるかもしれないけど!」
「えー!あんたそれ旦那さんになんも言われないの!?」
「なんも言われないっていうか、かわいいって言われる」
「優しいね。お母さんだったら何その色って言っちゃうかもしれんわ。ピンクとかならまだしも」
なるほど、ここにもいたのか。
女性の爪にナチュラルさを求めるのは男性だけではなかった。
そういった好みを持つ人は男女問わずいる。私とは考え方が違うけど、理解できる。
でも、それを人に押し付けるのはどうしてなんだろう。ネイルに限った話でもない。
押し付けられたところで、私の好みをその人の好みに寄せる方向に変えようとは思わないのに。
でも、もし自分の考えがまだ固まっていなかった中学生の時に、好きな人から「俺、女の子の爪は何もしない方が好きなんだよね」とか言われていたら、チャリを飛ばして家に帰り鬼の形相でマニキュアを落としていたかもしれない。
さらには、「やっぱり、女の子の爪は何もしない方がいいよね」という考え方になっていた可能性だってある。
そしてその考えを他者に押し付けているパラレルワールドもどこかに存在するかも。
こわやこわや。
1年ほど前、Twitterでバズったツイートのリプ欄で己の考えを押し付け合うつわものどもを見て「ああ、2ちゃんねると何も変わらない。人間は結局どこにいっても同じなんだ」と悲しみに暮れてアプリを削除したことがある。
ネットで匿名だから言いやすいっていうのもあるだろうけど、言いやすい相手にだったらリアルでも自分の好みや考えを押し付けているんじゃないかな。
思うのは自由、でも押し付けることはしない。そういう風に生きていけるようにしたいですね。
さて、こすられまくった結論となりましたが、最後まで読んでいただいただきありがとうございました。そんなあなたには、私の明日のTodoが書いてある付箋紙をプレゼントします!一生の宝物になりますように!
p.s.
相容れない人たちのことを総称してつわものどもと呼ぶことにしているので、使い方が間違っていることは大目に見てください。
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