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女の子のこと

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「こんなに心を乱すのは、きっと女の子だけだろう」 これまで実際に経験した女の子との思い出や、思いや、想いを書きます。
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2018年12月の記事一覧

銀河鉄道の夜

クリスマス当日は「銀河鉄道の夜」を読んで過ごした。 好きな人が遠くに住んでいる人ってこの世に何人いるんだろう? 遠くという言葉の定義も曖昧だが、例えば片道2時間以上かかるとか、1万円以上かかるとか。 そんな漠然としたものでいい。 予想もつかないが、俺もその中の一人だ。 銀河鉄道っていうのは一体なんだったんだ? 自分の中に答えはないけど、俺は銀河鉄道に乗りたい。 現実では、今日はもう会えないんだから、乗るしかない。 上手くいったら、夜の帳を切り裂いてあの人の家に行きた

その日が始まるのが、少し怖いのは。

少し肌寒くなってきた そうみんなが考え始めたある日。 その日俺は飛行機に乗ってないし、乗る予定もないのに関西国際空港に来ていた。 そんなロマンチックな男に育った覚えはなかったが、どうやら俺は帰国する女の子を迎えに空港まで行くようだ。 空港まで行くくらいだから、「待ちに待った」日なのに、なんだか少し会うのが怖い気がした。 始まる前から終わるのを恐れていると言うと、少し臆病過ぎるだろうか。 それほどに、この日を楽しみに生きてきた。 あれほど「早く過ぎてくれ」と思った時

待ち人

眠い朝の1秒は、夜の1秒とどうも同じように思えない。 後たった10秒でいいから寝かしてくれと思うのに、夜10秒早く寝るためになんの努力もしない。 それは俺が夏休みの宿題を最終日まで残していたからなのかもしれない。 終わりになってその儚さが、痛いほど実感できるのだ。 ならば、俺がその日空港まで行ってしまうのは、恋が儚いものだと知ってるからだろうか。 答えは出ないが、その日は来る。 とりあえず今日は寝る。