ボクらの歴史。 (リーグ第8節・サガン鳥栖戦:1-0)
等々力陸上競技場でのサガン鳥栖戦は1-0で勝利。
去年、勝利することのできなかった難敵を下しました。
ただ苦しみましたね。1-0でリードした後、追加点のチャンスはありましたが、10人の相手を仕留めきれず、そのまま終盤に。
10人の鳥栖も、1点差ならば希望は捨てません。ワンチャンスを生かすべく、2トップにして攻撃にパワーをかけてきました。次第に一進一退の攻防となる中、このままどうやってゲームを終わらせるのか。
今シーズン、唯一勝ちを逃した第5節のヴィッセル神戸戦では、1-0での土壇場で追いつかれました。追加点のチャンスを決めきれなかったこともそうですが、アディショナルタイムに限れば、「追加点を奪いに攻めに行くのか。それとも、ポゼッションして時計の針を進めるのか」の方針が、終盤に交代して入った前線の選手と後ろの選手たちで統一できていなかったのも原因です。
この鳥栖戦では、選手はどういう判断で勝ち切るための舵を切ったのか。試合後の谷口彰悟が明かします。
「ピッチ上ではそこに混乱はなく、しっかりとボールを握る技術もあったし、前線の選手も最後までハードワークしていた。神戸戦の教訓も生きたと思うし、バタバタすることなく終わらせることができたと思う」
いわゆる、ウノゼロ(1-0)ではありましたが、意思を合わせて勝ち切れたことは評価したいところです。
試合を振り返ると、見応えのある攻防戦が多くありました。レビューは色々な角度からそこを深めてみました。ラインナップはこちらです。
■3トップの左右を入れ替えた川崎の狙い。「左肩上がり」ではなく「右肩上がり」で中野伸哉を起用した鳥栖の狙い。初手にあったそれぞれの思惑とは?
■鳥栖にロングボールを選択させ続けた殊勲者L.ダミアン。試合のリズムを生み出し、観る人の心を動かした全力プレッシング。
■試合を動かしたのは、数的同数における局面対応。鳥栖のリスクを突いてハイリターンを得たL.ダミアン。リスクをリスクに見せずに完封した谷口彰悟とジェジエウの凄み。
■「ちょっとトラップミスってしまったんですけど、いいところに転がって、最後は決めるだけでした」(遠野大弥)。鳥栖守備陣攻略のカギは、やはり意外性にあった。そして遠野大弥が冷静に決め切れた必然の理由。
■「神戸戦の教訓も生きたと思うし、バタバタすることなく終わらせることができたと思う」(谷口彰悟)。今季2回目のウノゼロ。細部にこだわる常勝チームの重要性を痛感していた2人とは?
■「自分は良い時期に(監督を)やらせてもらっているので、とにかく勝ち続けたい。それしかないです」(鬼木監督)。J1通算300勝達成。鬼木達が見てきたもの、そしてこれから見据えていくもの。
■(追記:4月9日)「鬼さんは『守備でも拍手が起きるようなプレーをしよう』と試合前やミーティングでも言ってくれている。そういうプレーを自分が見せれば、若い選手が頑張ってくれるかなと思う」(小林悠)。「うちの強みであるプレスは、ここまですごく良い状態でできている」(ジェジエウ)。なぜあれだけ鬼気迫るプレッシングができるのか。献身性を生み出し続けている選手たちが持つ、ある強烈な自負とは?
以上、7つのポイントで全部で約14000文字です(※4月9日に追記しました)。熱戦の攻防をたっぷり書いたので、ぜひ読んでみてください。
なお、プレビューはこちらです。→試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第8節・サガン鳥栖戦)
では、スタート!
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