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「Jリーグ界の一番長い日」 (リーグ第34節・FC東京戦:3-2)

 味の素スタジアムでのFC東京戦は3対2で勝利。
このゲームのプレビューで「正直言って、この試合は戦術的なうんぬんはあまり関係ないと思っています」と書いたのですが、蓋を開けてみると、本当にそんなゲームになったと思います。

 特に前半30分に、GKチョン・ソンリョンの退場により10人になってからの戦いぶりは、正直、戦術うんぬんから勝因を語ることにあまり意味がないようにも見えました(レビュー本文ではそこも書いてますが)。

 2度追いつかれても気持ちが折れずに3度リードする執念を見せた選手たちの強いメンタリティーを見ていて、「もしかしたら、10人で戦って優勝した2019年のルヴァンカップ決勝のような奇跡が起きるんじゃないか」と、記者席から感じたほどでした。

・・・・しかし、勝利したものの逆転優勝には届かず。ただ最後は4連勝で終わり、ラストスパートでやれることはやれたと思います。

一方でシーズンを振り返っていくと、最終的に積み上げた今季の勝ち点は66。リーグ連覇していたここ2シーズンを振り返ると、昨年は勝ち点92(※4試合多い38試合消化)、2020年が勝ち点83です。ここ2年の勝ちっぷりが異常だったという見方もできますが、それを差し引いても、やはり今年は優勝するには苦しいシーズンだったことを物語っている数字です(ちなみに18年の勝ち点は「69」、17年は「72」)。

優勝した横浜F・マリノスとは勝ち点2差でしたが、3連覇を逃した要因に関しては、相手との差よりも、まずは自分たちに矢印を向けるべきだと思っています。

では、試合の振り返りをしていきたいと思います。最終節は1万字超えのたっぷりボリュームです。独自取材もあるので、ぜひ読んでみてください!

■「見えているコースに自分の技術を信じて蹴りました」(脇坂泰斗)。スカウティングによる狙いだった先制ミドルシュート。1年間、背番号に向き合い続けてきた14番が最終戦で決めたゴールの意味。

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