「輝く季節の中で」 (リーグ第15節・横浜FC戦:3-1)
等々力競技場での横浜FC戦は3-1で勝利。
前半に2点のリードを奪って、後半開始早々に決定的な3点目を奪って、この時点で3-0。勝利をほぼ確定させました。そういう意味では、仙台戦や札幌戦のように試合終盤にスコアが動く展開になることもなく、堅実に勝ち切りました。
「等々力劇場」という言葉があるように、かつての川崎フロンターレといえば、ホームでの劇的な展開に持ち込むことがよくありました。ただこの試合は違いましたね。表現の選び方が難しいのですが、どこか淡々と、さほどドラマティックにせずに勝ちました。
思うんですが、強さを感じさせないで勝つのも王者のスタイルの一つ。王者だからと言って、毎回強さを引き立たせる必要はないですよね。
それと同時に、試合後の選手たちは、どこか納得してない表情を浮かべていました。勝ったにも関わらず、です。
では、こういう試合後のロッカールームでの鬼木監督はどんな声をかけるのか。ちょっと気になったので、試合翌日の囲みで聞いてみました。
・・・・今回は、そんな後日取材も盛り込んだレビューとなっております。お品書きはこちらです。
■前半の攻防戦を読み解く。マギーニョ不在の横浜FCが仕掛けてきた、ジャーメイン良&小川慶治朗による左サイド攻撃の狙いと、それを封鎖した川崎守備陣。
■「点を取っている3点は、トレーニングの積み上げたものが出ている。そういうものは継続してやっていけばいい。みんなの頑張りが成果として現れているという話もします」(鬼木監督)。積み上げが生んだ3得点。狙い通りだった4-4-2のブロック崩しと、「いないといけない場所」にいた、スペシャルな三笘薫の必然。
■「無理にチャレンジして奪われて、というシーンが何回かあった。自分のアピールとチームのバランスを、うまくやっていければと思う」(山根視来)、「そこは嬉しい悩みというか、簡単に3-0には持っていけないですから」(鬼木監督)。ノルマは人を自由にする!?1試合3点以上というノルマ達成によって起きる現象について考えてみた。
■「自分に対してすごくがっかりしている。でも、自分でもわかっているし、自分が一番わかっている」(田中碧)。危機感を持って等々力で輝く田中碧に思うこと。
■(※追記)「みんなが僕自身の1対1で湧いてくれる瞬間が本当に好きでした。そういう文化を自分スタートで根付かせることができたことを本当に幸せに思います」。結果にこだわり、対人守備で等々力を沸かせた武岡優斗が残してくれたもの。
以上、5つのポイントで全部で約12000文字です(この日、引退セレモニーを行った武岡優斗さんのコラムを追記しました)。なお、好評をいただいたプレビューはこちらです。→試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第15節・横浜FC戦)
では、スタート!
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