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強き心に花よ咲け。 (リーグ第20節・ベガルタ仙台戦:2-2)

等々力陸上競技場でのベガルタ仙台戦は2-2のドロー。

2-1と勝ち越しながら、アディショナルタイムにマルティノスのミドルシュートで失点。終了寸前に勝ち点3がスルリと手から抜け落ちました。

これで今季の引き分けは3試合目。3試合とも追いつかれての引き分けで、そのうち2つがアディショナルタイムでの失点です。

「覆水盆に返らず」という諺がありますが、こういう勝利目前で追いつかれる展開をイビチャ・オシム監督は、「It is no use crying over spilt milk(こぼしたミルクを嘆いても無駄)」という表現から「ミルクをこぼしてしまった」と言っていました。

 一度ならず2度もこぼしてしまったのならば、ミルクをこぼした原因は何なのか。床に窪みがあってつまづいてしまったのか。それとも、ミルクの入ったコップが掴みにくかったのか。見つめ直す必要があるわけで、そういう意味では、随分と考えさせられる引き分けでした。

 試合翌日のオンライン取材対応では、その辺の改善点もコメントしていたので、あらためて向き合ってみました。

では試合のレビューを。今回のお品書きはこちらです。

■川崎フロンターレが見せた、「強者として」の正しいゲームの入り方。

■「追加点を取りに行く時間帯で畳み掛けられず、チームの良くなかったところが出てしまった」(小林悠)、「いつもだったら追加点で畳み掛ける。そういうところでミスが多かった。自分たちのテンポに持っていけなかった」(谷口彰悟)。なぜ畳み掛ける展開に持ち込めなかったのか。試合後に判明した、2つの原因。

■「なかなか遊びのパスや、入っていくスペースがなかった」(登里享平)、「自分のところで(ボールを)持たされている。でも、勝っているのは僕ら」(山根視来)。エサ撒きに食いついて来ない仙台守備陣と使わされたサイドのスペース。川崎の両SBが試合中に抱えていたジレンマとは?

■「毎試合3点取って勝てればいいけど、3点取らないと勝てませんというチームになるつもりはない。どんな状況でも勝つ」(谷口彰悟)。技術的なミス、判断のミスよりも改善しなければいけないことがある。そして、仙台戦から一夜明けて指揮官が選手に伝えたこと。

以上、4つのポイントで全部で約9000文字です。モヤモヤしている方は、ぜひ読んでみてください。

なお、プレビューはこちらです。→試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第20節・ベガルタ仙台戦)

では、スタート!

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