見出し画像

「甘い苦い時間」 (リーグ第10節・サンフレッチェ広島戦:1-1)

等々力陸上競技場でのサンフレッチェ広島戦は1-1のドロー。

勝っておくべき試合でしたが、勝ち切れず。ホームでの悔しい引き分けになりました。

ジェジエウの言葉を借りれば、「とても苦い引き分け」になります。

4月のデーゲーム。風がちょっと・・・いや、だいぶ強かったですが、心地よい春の陽気でした。それだけに試合後の鬼木監督は、勝ってサポーターに帰ってもらいたかったと悔しそうに話していました。

特にホームで、良い天気でお客さんも入ってくれて良い環境だったので、自分たちのサッカーをまた見たいと思えるようなゲームをしたかったです。決して悪くはなかったですが、勝ち切るということ。最後、みんなに喜んで帰って欲しかったです」

チームの連勝は5でストップとなりました。ただ開幕戦からはリーグ12試合負けなし。これはすごいことです。

あれだけ圧倒的だった去年も、12試合目で名古屋グランパスに負けていますからね。なので、負けなしのクラブ記録をさらに更新したことになりました。

悔しい引き分けでしたが、同じく無敗だった名古屋グランパスはサガン鳥栖に敗戦しており、先に土がついています。

そう考えると、勝ち続けることも重要ですが、「負けない強さ」も時には重要なのでしょう。鬼木監督もそこを評価していました。

「ここまで負けなしで来ているところ。勝ちにこだわっている中でも、簡単に負けない。そういう力はついてきていると思います。そこはこのタフな連戦で評価したいと思います」

大事なのは、一歩でも前に進むことですから。

では、そんな試合のレビューを語っていきたいと思います。ラインナップはこちらです。

■「怪我もありましたが、回復も早く、チームの力になるために最善を尽くしました」(チョン・ソンリョン)。サプライズだったソンリョンの先発復帰。そして福岡戦翌日に見たジョアン・シミッチの状況。

■「人を掴む中で、4-4-2で構える場面もある。そこのメリハリは共有して入りました」(城福監督)。前傾姿勢でボールを奪いにきた広島と、人に付く青山敏弘とハイネルの背中をめぐる前半の攻防戦。そして前半の脇坂泰斗に決定機が巡ってきやすかった理由。

■「相手や自分たちの状況を見ながら、行くところなのか。ここは行かないほうがいいのかを考えながらやっています」(山根視来)。湧き上がってくる攻めと判断がもたらした鮮やかな先制弾。試合前に山根視来が語っていた、判断とパワーの使い方とは?

■サッカーは隙が生まれるスポーツ。だからこそ痛感させられている、VAR後のメンタルコントロールと試合運びの難しさ。

■「相手が前から来るときに(ジュニオール)サントスと(浅野)雄也くんが1対1になるというのはスカウティングでもありました」(大迫敬介)、「あれを怖がっていたら、自分たちらしいコンパクトにチャレンジするサッカーはできないと思っています」(鬼木監督)。大事なのはリスクをリスクと承知した上でコントロールすること。

■「もともと攻撃のところでは、人にないものはあります。それはチームメートも感じていると思います」(鬼木監督)。ファーストプレーで魅せた小塚和季。意外性のあるプレーは、試合中のどういう瞬間に浮かぶのか?

■(※4月20日追記)鬼木監督だけが知っている、決定力不足解消のための3つのアプローチとは?

以上、7つのポイントで全部で約13000文字です(4月20日に追記しました)。たっぷりボリュームで書きましたので、ぜひ読んでみてください。

なお、プレビューはこちらです。→試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第10節・サンフレッチェ広島戦)

では、スタート!

ここから先は

11,569字 / 1画像

¥ 300

ご覧いただきありがとうございます。いただいたサポートは、継続的な取材活動や、自己投資の費用に使わせてもらいます。