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「強さの意味 」 (リーグ第22節・サンフレッチェ広島戦:2-0)

エディオンスタジアム広島でのサンフレッチェ広島戦は2-0で勝利。

 試合後のオンライン監督会見。

両指揮官の第一声が実に対照的でした。勝った鬼木達監督が「本当に苦しい90分間でした」と言えば、負けた城福浩監督は「0-2で終わる試合ではなかったと思います」と切り出しています。実際、その言葉通りの内容だったと思います。

そして、第一声に続いて並べた言葉も、両監督が申し合わせたように「選手の頑張り」について言及していました。

「選手の戦う姿勢は見ていて気持ち良かったですし、最後の最後まで守り切るだけではなく、チャンスを決めに行く姿勢。それがああいう形になりました。選手の頑張りに感謝したいと思います」(鬼木監督)

「選手の頑張りを結果につなげることができなかった悔しさがあります」(城福監督)

今回は、ピッチ上における両チームの駆け引きが面白い試合だったので、そこを中心にレビューしてます。ラインナップはこちらです。

■山村和也の連続先発と、意外だった広島の出方。そして、拮抗した前半に持ち込まれた、二段構えを使い分ける守備戦法。

■「そこは自分たちらしさかというとわからないですが、点を取るために必要な作業だと思っていました」(鬼木監督)。ひっくり返すか。それとも、かいくぐるのか。広島の圧力に対して示した、2つの打開策。

■「素晴らしいセンタリングだったので、ただ押し込むだけ。そういうシーンでした」(レアンドロ・ダミアン)。久しぶりに炸裂した、L.ダミアンのパワフルヘッド。4-3-3システムの中央で生まれる必然のゴール。

■「ジェジエウと協力しながら、ラインを下りすぎないようにしながら、来たボールを跳ね返すようにしていた」(山村和也)。2度目の10連勝を支えた、僅差でも勝てる強さを生み出した守備陣の凄み。

■(※追記:10月16日)「あそこで僕にパスをくれたら・・・という話なんですけど。うまくいかずに、ミトマ(三笘薫)が良いところを持っていきました(笑)」(守田英正)。YOUはなぜ終了間際にゴール前へ? 三笘薫の追加点を呼び込んだ「そこにモリタ!」にあった本人の狙い。

以上、5つのポイントで全部で約10000文字です(10月16日に追記しました)。

これで、今年2度目のリーグ戦10連勝。前回とは違い、2巡目では「攻め合い上等」ならぬ「守り合い上等」で勝っていることが、チームの成長でもあると思っています。本文ではそんな変化にも言及してみました。

なお、プレビューはこちらです。→試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第22節・サンフレッチェ広島戦)

では、本文スタート!

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