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「ナンダカンダ」 (リーグ第31節・清水エスパルス戦:2-2)

IAIスタジアム日本平での清水エスパルス戦は2-2のドローでした。

今季は従来のボールを扱う技術を継続して磨きながらも、4-3-3システムを導入し、立ち位置を工夫しながら相手を崩していくサッカーをしています。

ただこれだけ圧倒的に勝ち続けると、まず配置で優位性が作られないように対戦相手も徹底的に対策をしてきますね、特に前半は。そういう展開に持ち込まれたても、今度は配置うんぬんではなく、個人でも打開していく三笘薫という存在が今季の鬼木フロンターレにはいるわけです。ただ、この試合の清水エスパルスは、三笘対策もうまく、まぶしてきました。

 最終的にはその策略を強引にこじ開けて追いついたわけですが、そういう意味でも面白い試合でした。その辺の攻防戦を語っていきたいと思います。

では、ラインナップはこちらです。

■なぜジェジエウが狙われ続けたのか。中央を空けてでも「外切り」を徹底し続けた清水。そこにあった川崎対策を読み解く。

■「助けようともしてましたが、正しいポジションとタイミングが取れなかった」(鬼木監督)、「取られた時に2センターバックが晒されるというのは、自分たちの配置のところで問題がある」(田中碧)。突きつけられた思わぬ難題と、そこで起きたアクシデント。

■「守田くんがきてくれた時にイメージ通りだった。常に先手を打ち続けて決めることができた」(田中碧)。まるで将棋の3手詰めのようなアオの一撃。人に食いつくヘナト・アウグストを、いかにして持ち場から動かして生まれたのか。

■「裏のアクションがあったら、相手は嫌だったんじゃないかなと思う」(山根視来)。後半に狙い続けた「外、中、外」のリズムと、3人目の動き出し。粘りの同点弾を生み出したもの。

■山根視来とエウシーニョに見る、サッカーにおける確実性と非確実性。

■試合前の「ガード・オブ・オナー」に思うこと。そして、試合後の中村憲剛を包んだ大きな拍手。

■(※追記:12月8日)「この二つは、次の試合も出るのならばチャレンジしたいと思います」。緊急抜擢された左SBで旗手怜央が感じた、悔しさにあったものとは。そして次に示したい二つのこと。

■(※追記:12月8日)「10年から14年までの4年よりも、14年から18年の4年のほうが自分は良い選手になった・・・・気がする」。あの瞬間から4年。ロシアW杯の日本代表メンバー発表前日に、37歳の中村憲剛が語ってくれたこと。(中村憲剛の回想コラム:2018年)

■(※追記:12月9日)「選手は、いつどんなときでもベストを尽くさないといけないと思ってます」。ロシアW杯アジア最終予選のバックアップメンバーの時に語ったこと。(中村憲剛の回想コラム:2016年)

以上、9つのポイントで全部で約17000文字です。現地取材だったので、そこで感じたことなどもあれこれと書いております。

なお、プレビューはこちらです。→試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第31節・清水エスパルス戦)

では、スタート!

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