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八月のスイッチ。 (リーグ第23節・大分トリニータ戦:2-0)

昭和電工ドーム大分での大分トリニータ戦は2-0で勝利(※写真は去年のもの)。

 昨シーズン、数少ない敗戦を喫した地で、危なげなく勝ち点3を獲得。このスタジアムで複数得点を奪ったのは、リーグ戦ではチーム初だそうである・・・どんだけ鬼門だったんだっていう。

試合後、大分の片野坂監督は「要所を押さえられた守備でチャンスを作れず、終わったしまった印象です」と述べていた。一方で守りの中心にいた谷口彰悟は、要所を押さえた守りができていたと胸を張った。

「後半は大分がボールを握る時間帯が多かったですが、相手が何を狙っているのか。一番やられてはいけないところは何か。そこの整理は付いていたので、そんなに怖くはなかったと思います」(谷口彰悟)

 この日の彼は、相手が一番怖いところを縦パスで狙い続け、それでいて、自分たちがやられてはいけないポイントを随所に押さえ続けていた。

 思えば去年の谷口彰悟は、このスタジアムで一発退場を余儀なくされている。優勝のための勝利というミッションを果たせず、チームの敗戦をピッチの外から見守った。

 あれから約8ヶ月。再びキャプテンマークを巻いて、地元・九州の地に立ったこの日の彼は、攻守における最も大事な狙いを誰よりも愚直に遂行したプレイヤーだったように見えた。そんなことを思いながら、大分戦のマッチコラムを書いてみた。

なお、プレビューはこちらです。→試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第23節・大分トリニータ戦)

では、スタート。

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