「It’s not my day.」 (リーグ第16節・京都サンガF.C.戦:0-1)
現地観戦されたサポーターならばわかると思いますが、5月とは思えないぐらい暑い試合でした。
公式記録によれば、キックオフ時の気温は35.9℃。試合中は飲水タイムが設けられています。記者席は屋根があるので日陰だったのですが、それでも試合中は汗がにじみ出るぐらいの暑さ。リーグ5連戦のラストでもありましたし、ピッチでプレーしている選手たちは、本当に過酷だったと思います。
サンガスタジアムでの京都サンガF.C.戦は0-1での敗戦。
サッカーでは、GKとDFの間のスペースに、シュートのような鋭く速いクロスボールをサイドから入れると、「何かが起きる」と言われています。
49分、脇坂泰斗が相手のディフェンスラインの背後を左右に揺さぶる、素晴らしいスルーパスをマルシーニョに通したものの、これを決め切れず。その数分後の54分には、左サイドを抜け出した遠野大弥が、相手のディフェンスラインの背後に走りこんでいたレアンドロ・ダミアンに「あとは流し込むだけ」のボールを配給しましたが、これも決め切れず・・・思わず鬼木監督も頭を抱えます。
逆に60分、この形で相手にチャンスが巡ってきたのは少し皮肉なものでした。左サイドを突破した荻原拓也は、ニアサイドにいた宮吉拓実に合わせるボールを出したと言います。
「サイドでセットアップした時に、宮吉選手がいるコースしか見えていなかったので、思いきってボールを入れました」(荻原拓也)
そこには合わなかったものの、GKとDFを抜けたクロスのクリアに入っていた佐々木旭が触り、オウンゴールに。「何か」を起こしたのは京都サンガの方でした。
失点にショックを隠せない佐々木旭に、谷口彰悟が駆け寄って、ポンと励まします。これは不可抗力ですから、どうしようもありません。あの形を作られてしまった時点で起きうる事故でした。
やはり目を向けるべきは、何かを起こす決定機を作っていたにも関わらず、決め切れなかったことと、そこから相手に何かを起こさせてしまったこと。そしてそこから得点で取り返せなかったことです。
いろんなポイントがあった試合でした。というわけで、振り返りをしていきたいと思います。
■「ボールを持ったら、一番遠くを見ろ」
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