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「誰かの願いが叶うころ」 (リーグ第13節・清水エスパルス戦:5-0)

等々力競技場での清水エスパルス戦は5対0で勝利。

 それにしても攻め続けた試合でした。
公式記録によると、川崎フロンターレが放ったシュートは33本(前半16本、後半17本)。そう考えると5得点というのは、むしろ少なかったぐらいかもしれません。そのぐらいたくさんの決定機があったゲームだったと思います。

全体的なことを言えば、この日の清水エスパルスは、川崎フロンターレに対して、真っ向勝負を挑んできました。そしてフロンターレは、それを真っ向勝負でねじ伏せて攻略した。そんな試合だったと思います。

 試合後の鬼木監督が言います。

「フレッシュなメンバーが多く出た中で、前半から飛ばしていってくれたので非常に良いゲームができたと思っています」

清水のピーター・クラモフスキー監督も結果は妥当なものであったと言います。

「川崎がなぜ首位にいるか分かるゲームだったと思います。彼らは勝ちに値するプレーをしていたし、彼らのプレーが勝っていました」

では、どうねじ伏せたのか。試合を振り返っていきましょう。

今回のラインナップはこちらです。

■ラインを飛ばせる山村和也とボールを運べる車屋紳太郎。一年ぶりに先発で組んだCBコンビが、ハイラインの清水守備陣に効果抜群だった理由とは?

■「しっかりとサッカー人生を賭ける一年にしたい」。放ったシュート数はチーム最多タイの6本。「学の日」とはならなかったものの、今季初先発のピッチで齋藤学が示した確かなもの。

■5得点と無失点と支えた守田英正。中盤のリンクマンが見せた圧巻のパフォーマンスと、キャプテンマークを巻いてプレーすることの責任感。

■「39歳を超えてから挑戦することに意味がある」。301日ぶりに帰還した中村憲剛。「等々力のピッチにケンゴがいる」というフロンターレの日常。そして、そのピッチでバンディエラが見せたもの。

■(※8月31日追記)「ハーフタイムもヤマ(山村和也)に『(自分が)出たら、ああいうボールをくれ』と言ったぐらいです」、「多分、学はこれからどんどん活躍していくと思います」。小林悠が語った、準備し続けていた山村和也と齋藤学への尊敬心。

以上、5つのポイントで全部で約12000文字です(8月31日に追記しました)。たっぷりボリュームでお伝えしております。

なお、プレビューはこちらです。→試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第13節・清水エスパルス戦)

では、スタート!

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