見出し画像

試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第28節・大分トリニータ戦)

11月21日は昭和電工ドーム大分で大分トリニータ戦です。

 等々力での横浜F・マリノスとの死闘から中二日。
勝てば優勝と「王手」がかかっています。勝ち以外でも、翌日のガンバ大阪の結果次第では優勝になるので、将棋用語で言えば、むしろ「必至」がかかっている状態と言えるかもしれません。

 今季は10連勝や12連勝といった連勝記録を更新してきました。
連勝が続くにつれて、様々な数字的な記録に関する質問も多く出ましたが、その中でも鬼木監督と選手たちは、「目の前の一戦に集中して全力で臨む」というスタンスを一貫して続けてきました。勝てば優勝が決まるこの大分トリニータ戦こそ、そのスタンスを一番強く持つべきだとも言えます。鬼木監督が強調します。

「それ(記録など)はすべて優勝が決まってから考えたい。まずは勝たないと優勝は決まらない。結果としてそういう記録がついてくるのは喜ばしいこと。そ自分が目の前の試合を見ずに先の話はしたくないので、一戦必勝でやりたい」

 相手の大分トリニータは、柏レイソル戦が中止になった影響で、前節から約2週間以上、正確には17日間のインターバルがありました。十分な休養と万全のコンディション、そして片野坂監督がスカウティングと対策を含めて綿密に準備していることでしょう。

 一方のこちらは連戦の3戦目。しかも中二日での遠方アウェイ、デーゲームです。ある意味、今季一番といっていいほど過酷な条件かもしれません。

ただ、ふと何年か前にも似た状況があったな・・・と思い出しました。

 それは初優勝が決まった2017年のこと。
あの時の最終節は、ACLの日程の都合でアウェイの浦和レッズ戦から中2日で迎える一戦でした。当然、チームにも疲労が相当にあったはずです。ただ大宮アルディージャ戦の前日、そこに聞かれた中村憲剛は静かに、力強くこう語ってくれました。

「精神が肉体を超えるときがある」

かつてないほど過酷な日程を乗り越え続けてきたのが、今年の鬼木フロンターレの強さです。本当にタイトですが、チームには「精神が肉体を超える試合」を見せて欲しいと思っています。

では、試合の見どころを語っていきたいと思います。ラインナップはこちらです。

■「家族も来てくれるみたいなので、そこで(優勝シャーレを)掲げられたら最高かな思っています」(谷口彰悟)。ジェジエウの出場停止で臨む大分戦。優勝をかけた一戦の予想スタメンは?

■「中二日の厳しいタイムスケジュールだが、最後は気持ちで勝ちに行きたい」(守田英正)。精神が肉体を超えるために。問われる二つの気持ちとは?

■割り切るところは割り切るか。それとも強気のプレスを貫き続けるのか。実は、それが問題だ。

サッカー選手としての歩み方は、自分の道しるべになっている。僕に影響を与えてくれた存在」(谷口彰悟)。決戦前夜の回想。中村憲剛が谷口彰悟に求め続けてきたもの。

以上、4つのポイントで約10000文字のたっぷりボリュームになっております。決戦前にぜひ読んでもらえると嬉しいです。

なお、前節のレビューはこちら。まだ心に熱の残っているあの死闘を振り返っております→「運命は勇者に微笑む」 (リーグ第30節・横浜F・マリノス戦:3-1)

・・・・実は優勝の瞬間を見届けるべく大分には前泊で来ています。大分取材は、個人的にはかなり久しぶりです。

画像1

搭乗前にプレビューが書き終わらず、泣きそうになりながら、チェックインしたホテルでこのプレビューを書き上げました。大事な大事な試合なので、プレビューで書く内容も、あれこれと吟味しながら書きたかったのですが、中二日だと、レビュー書いた翌日にはもうプレビューを書かなきゃならないので、レビューの余韻に浸ったり、じっくりとプレビューの構成を考える時間もないのが、辛いところです。

・・・・頑張って書いたので、試合前にぜひ読んでください!!

では、スタート!

ここから先は

9,177字

¥ 200

ご覧いただきありがとうございます。いただいたサポートは、継続的な取材活動や、自己投資の費用に使わせてもらいます。